孤独に耐えろというけれど、できるわけがない。

日曜日は神田昌典さんの講演会に出席し、会社に戻って入稿作業。さっさと片付けて、最近お気に入りの御徒町「地魚屋台 浜ちゃん」で一杯やりました。

ここ、安くてうまいんです。居酒屋なのに天ぷらがウリという面白い店です。ガード下の飲み屋街のすぐ傍で、客層も地元の人と思しき人からツーリストまでさまざま。この光景を眺めているだけで楽しいんです。

でも案の定飲み足りず、自宅で追加の晩酌を。上海の空港の免税店で買ったジョニーウォーカー アイランドグリーンを抜栓しました。お供は太田和彦さんの本「ひとり飲む、京都」(新潮文庫)です。

太田さんは最近テレビでもおなじみですが、ぼくにとってはやはりありありと目に浮かぶ情景描写巧みな文体です。居酒屋、バー、レストラン、喫茶店。ドアを開けた先、暖簾をくぐった先でのやり取りがいいんです。

ウイスキーを沈思黙考して飲もうと意識しているぼくでさえ、外飲みの場合は完全に独りってことはない。どんなにシャットアウトしようとしても、お店の人たちと「やり取りが全くない」なんて皆無です。

太田さんは、動くときはひとりなんだけど、決して孤独ではないんですよね。店、座る場所、雰囲気、客、料理と酒。これら周りとの調和があって、ただのひとときが完璧な時間になる。

そのやり取りをさりげなく再現した文章、大人の飲み方を垣間見る思いです。この域に行くにはどれくらいの場数を踏めば良いのやら。

地魚屋台 浜ちゃん