「東の藝大、西の宝塚」を実感、熱いエネルギーに溢れる若い才能の創作群。

藝大生が卒業制作した作品展を見てきました。
上野公園の東京都美術館、藝大美術館&藝大の学内一帯で1月31日まで開催されています。この一作にかける学生たちの意気込みが伝わってきて、そのエネルギーにこちらが消耗するほどでした。

展示会では「撮影禁止」と書かれた作品を除き、概ね撮影はOK。というわけで、気になった作品を撮りました。

「IDIOT」

「IDIOT」

修士デザイン科・大山大介さんによる「IDIOT」という作品。 貴金属? タオル? 写真をよぉく見ていただくとわかりますが、これ、全部廃材。前者は金属片で、後者はただの雑巾です。こんなふうにそれっぽいショーケースで見せられると、一瞬たじろぎます。ブランド志向の強い日本人を皮肉っているわけですね。

とりわけ、洋酒のような瓶に入れたこちら。

「IDIOT」

これ、廃油です。そして、テイスティングコメントが記載されています。いやはや冷や汗。してやられました。ぼく自身、真贋を気にする割には、この辺りの深層が見えているかどうか危ういもの。IDIOTとは「愚か者」の意。自戒、自戒です。

それにしても、藝大生、すごいですね。10代後半から20代前半にかけては、それこそ自我の塊。ぼくはただの文系学生だから、提出物といえばテストか論文くらいでしたけど、彼ら彼女らは提出物がそのまま自分を映す作品となる。青臭さ、痛さ。そういった心根、心象風景がそのまま表れるのだから。

卒業制作展、じっくり見ようとしたら一日では終われません。すっかりエネルギーを吸い取られる一方、こんなにもたくさん若い才能がいるのだと、とっても嬉しくなりました。願わくば自分を表す道を歩んでいってほしい。熱烈にそう思います。

藝大卒業・終了作品展

もう一つ、宝塚歌劇団星組の新トップコンビ・紅ゆずる&綺咲愛里の大劇場お披露目公演が、ミュージカル『THE SCARLET PIMPERNEL スカーレット ピンパーネル』に決まりました。

紅さん本人が熱望していたと聞きますし、素晴らしいニュース。彼女が研7にして新人公演に初主演した作品、それが同作(本役:安蘭けい)でした。

最初で最後の新公主演作を後年、自身の大劇場お披露目で主演に射止める強運。なんとドラマティックでしょう。CSスカイステージで録画した、その伝説のスカピン、ようやくチェックしました。今、見てみると、まるで本公演のようなキャスト布陣。ちなみに、新人公演で相手役を務めた蒼乃夕妃も、後に組替えで移った月組で、霧矢大夢を相手にマルグリットを演じるのですね。それも、やはりお披露目公演で。

新たな星組の大劇場お披露目、3月に観に行きます。自分の贔屓も、同組でとうとう二番手になってしまった。なんたるスピード、そして複雑な気分。その話はまた。今はフレッシュな星組を観るのが非常に楽しみです。

ところで最近、冒頭の文言を「東の東大」というメディアがあるけど、そう言いたいなら下の句は「西の京大」です。藝大生も、宝塚の生徒も、勉強の出来不出来でどうにかなれるものではないのですよ。