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スコットランド旅行4日目。ダルモア蒸溜所、グレンモーレンジ蒸溜所へ。

グレンモーレンジ蒸留所

インバネスの宿から朝イチで出発。午前はダルモア、午後はグレンモーレンジです。どちらもテイスティングが素晴らしかった。特にモーレンジは涙が出るほど感動の域。

まずはダルモア蒸溜所。かなり内部を見せてくれたのですが、タリスカーに続き、ここも撮影禁止です。トレードマークの鹿の紋章は、スコットランド国王アレキサンダー三世が狩りで雄鹿に襲われたとき、経営者一族のクラン・マッケンジーが助けたことに由来するとか。蒸溜所の入口に、その絵が誇らしげに飾られていました。

ダルモア蒸留所

ダルモア蒸留所

ガイドを担当してくれたのはジョディさん。淀みなく説明してくれたのはいいのですが、香水が非常にきつかったなー。発酵槽やポットスチルなど、一連の工程をせっかく見せてくれても、かき消されてしまいました。

ダルモア蒸留所

ダルモア蒸留所 テイスティング

見学後、ゲストハウスでテイスティングタイム。下記の5種類。こんなに出してくれてうれしい驚きでした。ノートは蒸溜所のコメントの聞き書きとぼくの感想が混じってます。写真左から。

ニューメイク63.5%
度数が高いためグラスを回して香りを開かせ、ほんの少量舌の上に載せるようにして味わいました。ビスケット、花、ビール。ビッグでフルキャラクター。リッチ。

18年
全5種類のうち、ぼくはこれが一番好み!オレンジ、コーヒー、チョコレート。リッチでスムース。

シガーモルトリザーブ
もともと「シガーモルト」という商品をラインナップしていたが、それをリブランドしたといいます。マスターブレンダーのリチャード・パターソンさんが自らのシガー好きが高じて開発したもの。第三の樽としてソーヴィニョン赤ワインカスクを使ったり、スコッチのアイラ、スペイサイド系の樽も使ったり試行錯誤を重ね、シガーに負けないウィスキーができたそう。ライトボディ。ハニー、バニラ。

キングアレキサンダー3世
パターソンさんが長年のリクエストに応じて造ったとか。エイジステートメントはあえて載せず、他の蒸溜所が一度も試していないものを創る。その信念のもと、複雑なプロセスを経て造られた商品だそうです。3〜4年もの。サルタナレーズン(トルコ産レーズン)が特徴的。非常に軽いです。

蒸溜所限定シングルモルト
やはり製造元で飲むのは断然美味しさが違います。それを土屋守さんは「蒸溜所マジック」と仰ってました。それも勘案しても、18年の次に好きな味です。が、200ポンドという売値に逡巡し、購入は結局見送りました。

グレンモーレンジ蒸留所

お次は一番の楽しみにしていたグレンモーレンジです。ここは本当に素晴らしかった。案内してくれたのはディスティラリーマネジャーのアンディ・マクドナルドさん。イケメンの英国紳士です。

グレンモーレンジ ディスティラリーマネジャー アンディ・マクドナルドさん

撮影禁止を恐れましたが、終えてみればアンディさんはほとんどNGを出しませんでした。スコットランドで一番背が高い(5.14メートル!)ポットスチルもご覧の通り。スラッとした金色でカッコいいよね。

グレンモーレンジ蒸留所 ポットスチル

グレンモーレンジ蒸留所

ここではとんでもないサプライズが。なんと樽が保管されるウェアハウスで、テイスティングタイムがあったのです。

グレンモーレンジオリジナル カスクストレングス バーボンカスク1stフィル 56%

キンタルバン ポートカスクカスクストレングス

このラインナップでテイスティングできるのは蒸溜所以外ありえません。しかも、どちらも樽から出したばかり。細かいコメントなど吹っ飛びます。アンディさんも「キンタルバンのこれは最高。これ以上ない」と断言されてました。

あまりの美味しさにウェアハウスから出たら涙が出ましたが、たぶんシチュエーションもあったでしょう。こんな体験、一生に一度できるかどうか。

ウェアハウスでテイスティング

その後ゲストハウスでモーレンジオリジナル、ラサンタ、18年をテイスティングして締めたのでした。グレートエキスペリエンスとしか言いようがない。ありがとう。

グレンモーレンジ蒸留所で3種テイスティング

この記事を書いた人

hiroki「酒と共感の日々」

hiroki

Webの中の人|ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート|SMWS会員|訪問したBAR国内外合わせて200軒超|会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(2018年)|ひとり歩き|健全な酒活|ブログは不定期更新2,000記事超(2022年11月現在)|ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性