ハイランド地区で1949年に創業したタリバーディン。歴史の重さを誇るスコッチ界の中では、比較的新しい蒸留所です。数社の所有者を経て、2003年に操業が再開されました。現在はブルゴーニュのワイン商で有名なフランスの会社「メゾン・ミシェル・ピカール」の傘下に。ゆえに、ワイン樽熟成を経たシングルモルトのリリースが目立ちます。
タリバーディン225 ソーテルヌ・フィニッシュ 46%
- 香り…華やかで優しい。ハチミツ、リンゴ、熟した花梨、ママレード、時間経つとややワクシーに。
- 味…ライトボディで甘さ優勢。ホットケーキミックス。マンゴ、タンジェリンなど橙色の果実。
- 総評….ハイランドの良き側面に加え、ワイン樽の変化でおしゃれに。ワイン派や女性に向けたモルトで、この軽さは食前酒としても◎。
@カドヤ黒門町スタンド
現在のタリバーディンは、スチル4基で年間生産能力は300万リットルといいますから、スコットランドの蒸留所としては中規模程度といったところでしょうか。リリースされているボトルはハイランドらしい、フレッシュでクセのないシングルモルトながら、ワイン樽での変化が伴い、楽しい1杯となることは間違いありません。
以前も触れましたが、銘柄の「225」とはワイン樽の容量が根拠。1stフィルのバーボン樽熟成のタリバーディン・ソブリン(ごくわずかにシェリー樽原酒を混和)と同じ原酒を、225リットルのソーテルヌワイン樽で1年後熟させているそうです。