エックス バイ グレンモーレンジィ、モルトらしからぬキャラこそ長所。

ストレートやロックではなく、ミキシングで楽しめ。
ハイボールやローアルコールなどのカクテルに寄せたシングルモルトをためしてみました。

エックス バイ グレンモーレンジィ(X by GLENMORANGIE) 40%

  • 香り…ひじょうに甘い香り立ち。オレンジ、ニッキ蜂蜜、ショートケーキ、ティラミス、焦がしたバター。
  • 味…ケーキを食べているような甘さ。状態の極めて良い古酒のようでもあり、シロップのようでもあり。すすーっと入る。余韻はそこそこ。
  • 総評…カクテル材料として格好の、座標軸を甘みに振ったシングルモルト。カクテルは柑橘やジュースとの相性が良さげだが、ロブロイやゴッドファーザーなどのクラシックでもためしたい。

82点

@Bon Vivant

エックス バイ グレンモーレンジィをテイスティング

2021年7月発売のグレンモーレンジィ(グレンモーレンジ)の新商品です。
シングルモルトウイスキーといえばストレートで楽しむのが正道といわれがちですが、造り手からカクテルの材料にどうぞ、と振ったモルトがついに出ました。
ウイルス蔓延の情勢下で家飲みが定番化し、外飲みが異端化するなか、その両方に目配りされています。

カクテル向けのシングルモルトとはいえ、せっかくなので最初は「生のまま」で。
昨年の「ケーキ」よりもさらに甘い印象ですが、モルトウイスキー特有の主張は最小限。
正直リキュールを飲んでいるような気分でした。
それほど甘い。

グレンモーレンジィのブランドサイトを見ると、暑い時期ゆえか、この「エックス」を起用したロングカクテルのレシピが掲載されています。
ある意味モルトウイスキーの個を極限まで抑えた分、広範に受け入れられそうです。
個人的にはもう少し「らしさ」があっても良いんじゃないかと思いましたが、それなら「グレンモーレンジィ オリジナル」に行けば済む話。

従来のモルトの押し出し、説教くささがない点こそが「エックス」のセールスポイントなんですよね。
そう考えてみると、カクテルの材料として使ってもらい、興味をもったユーザーに、グレンモーレンジィひいてはウイスキーを買ってもらうという方程式が成り立ちます。
ウイスキーは酒を飲み慣れた人の嗜好品などではなく、新規ユーザーをとらえる酒にもなった。
ハードル低く、間口は広く……とっても良いことですよ、ねぇ。

少なくともウイスキーについては、今がハッピーな時代であることは疑いようがありません。
時代は変わります。

この記事を書いた人

hiroki

Webの中の人 / ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート / SMWS会員 / 訪問したBAR国内外合わせて200軒超 / 会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(2018年) / ひとり歩き / 健全な酒活 / ブログは原則毎日更新1,000記事超(2020年1月現在)/ ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性