上海市南側、上海体育館近くの宿から外灘(バンド)までは約11km。行きは地下鉄を乗り継いで60分かかりました。Googleマップで調べたところ、車なら30分とのこと。所要時間は地下鉄の半分。迷わず帰りはタクシーを使いました。
一人のときは自由な分、時間の使い方や割り振りに迷います。で、結局外灘にあるホテルのバーで休憩。次の予定は17時でしたので、16時10分まで粘り、帰りは玄関のドアマンにタクシーを呼んでもらいました。今やドアマンはタクシーを呼ぶときも手元のスマホでアプリを駆使するんですね(Uberではなかった)。「ほほーっ」と思わず彼のスマホを覗き込んだら、「もう手配できたよ、2分待って」と得意げです。
時間に余裕をみたつもりが、高速道路の外灘入口からいきなり渋滞してるではありませんか。こりゃまずいぞ。そこで、今回ネタになるかもと借りたハンドサイズの翻訳機ili(イリー)くんの出番です。
運転手さんに「エキスキューズミー」と呼びかけ、ボタンを長押しして、一文を喋りました。せーの
「ジュウナナジマデニツキタイデス(=17時までに着きたいです)」
ぼくがジャケットの内ポケットからゴソゴソ取り出したスティック状のイリーに、運転手さんは怪訝な顔。でもボタンを手放し、中国語の翻訳音声を聞いた運転手さん、すぐに「OK、OK」と答えてくれました。あぁよかった、ひと安心。
そのやり取りの数分後に、『十戒』のようにパーっと道が開けて渋滞が解消したのが分かりました。宿に着いたのは16時55分。パーフェクトです。
が、メーターを見て目を疑いました。44元。なんとキロ4元、日本円にして64円です。メーターが壊れたのではと思い、運転手さんに念を押して確認してしまいました。とにかくめっちゃくちゃ安い。いや、日本のタクシーが高すぎるのか。
上海は地下鉄が発達していて、路線が縦横に延びています。が、乗り方が今ひとつわかりづらいと感じた身としては「タクシーのほうが断然ラクで、選んで正解」でした。宿とBARの往復(片道18元)を合わせ、結局タクシーを3回使いました。
注意事項もあります。郊外の蘇州に遊びに行った同僚は「告げたところとは別の場所に連れて行かれた」と言ってました。ショップやら施設やらと組んで小遣い稼ぎでもしているドライバーもいるかもしれません。
とはいえ、上海市内のタクシーは衝撃的な安さで、運転手さんも寡黙で(不愛想という意味ではない)運転も荒くない。非常に気に入りました。もしもまた来ることがあれば、移動という移動に使うつもりです。