ほんとに自分が好きなもの、好きなことについては書こうにも筆が全く動かなくなる不思議。
思い入れが深いゆえ簡単に言い表せない何か。それが阻むのです。
ジョン・ファヴロー監督『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』(2026年アメリカ / Star Wars:The Mandalorian and Grogu、以下SW)もそのひとつ。4DX(まさにTDLのスター・ツアーズ!)も含めると5回ほど観に行きました。
賞金稼ぎの男マンダロリアンとエイリアンの子ども=グローグーが銀河を駆け巡るだけの映画なのですが、これがいろんな深いテーマを秘めていて気がつけばハマったというわけ。
物語の詳細は実写版の海外ドラマ『マンダロリアン』(Disney+)から遡って視聴すれば10倍は楽しめる(自分比)ものの、本作だけでも十分楽しめます。というか映画から逆行してドラマを履修したファンの多いこと多いこと。
観客動員数は公開直後の1週間以降も伸び続け、各地の映画館で応援上映や延長公開に飛び火し、界隈では今なお余韻が続いているほどです。
『マンダロリアン・アンド・グローグー』の各国の興行収入ランキングで、日本が国際市場の第1位に🏆️
7/21時点での日本の興行収入は$22,620,000で、イギリスの$21,082,000を抜き、北米市場を除く国際市場でトップに躍り出る快挙
世界的な不振の中、日本ではファンに支えられ異例のロングヒットに https://t.co/BMaUmlEgMj
— ジェイK@スター・ウォーズ レンメイ (@StarWarsRenmei) July 20, 2026
個人的にSWファンではないので、日本での盛り上がりは知っていたものの当初は観る気が起きず、しばらくは傍観していたのですが観たらもう己の不明を恥じましたね。
公開前後こそファヴロー監督や主演のペドロ・パスカルが来日プロモーションしたり、監督が影響を受けたという『子連れ狼』とコラボしたり(封切り当時に中村獅童主演で歌舞伎化されていた)と盛り上がりましたが、それだけではこれほどのブレイクにならない。
主人公の賞金稼ぎマンダロリアン一族のディン・ジャリンと紆余曲折の末に彼の養子となったグローグーとの、親子・親友・師弟のいずれともいえる関係性から彼らの果てなき旅とその間に深まる親密性といった「情」の側面、ディンの顔を表に出さない神秘性とグローグーの愛らしい造形に至るまで、すべておいて練りに練られているのがわかります。
いちばん驚かされたのが「親子の情愛」という、どちらかといえば日本人的な資質が強調されがちな普遍性を日本人ではなくハリウッドメジャー(それもSW)が提示してきたことです。
もちろん人間ドラマの名作映画は海外にも多数ありますが、SWのように世界観が確立し固定ファンが付いているようなビッグタイトルが、こんなに繊細な物語を見せつけてくれたことがうれしいサプライズだったのです。
というわけで、マイルームにもグローグーちゃんのUDF(ウルトラディテールフィギュア)や各種ノベルティグッズが鎮座しているのは内緒。
グローグーの動きって、もうね、文楽のそれなんですよ。
メイキングを見たのですが、6人もの人形師が命を吹き込むそれは文楽そのもの。浄瑠璃の切ない世界と通じるのも多くの日本人の琴線に触れた一因ではないのかな、とも感じるのです。
