宝塚星組『ベルリン、わが愛』真摯な群像劇。

『ベルリン、わが愛』(東京宝塚劇場で12月24日まで上演中)、12月10日ソワレ観てきました。良かったです。ナチスが台頭するドイツで表現の自由を貫こうとする映画人たちの物語。三谷幸喜の舞台『国民の映画』(2011年初演、2014年再演)を彷彿させ、非常に好みのストーリーでした。

ベルリン、わが愛 宝塚星組

もっとも三谷さんの『国民の映画』はナチス高官たちとその周辺の群像劇で、体制側から映画芸術を描いた演劇でした。

この『ベルリン、わが愛』はナチスによる政治圧力強まるなかで、映画人が人々のための娯楽映画を作ろうと奮闘する話。人々に寄り添った娯楽作品を作る。ナチスのプロパガンダに利用されてたまるかという信念の作り手たち。こういう真面目な話は大好きですね。紅ゆずるさん引っ張る星組の姿勢を目にしたようで、なんだか嬉しくなりました。

映画の場面の延長線上で、効果的にセピア色の映像を挟む原田諒演出も、上手いなあと思いました。演劇で映像を用いて盛り上げる手法は最近流行りで鼻につくのですが、これならアリです。

演者。新進の映画監督テオを紅ゆずるさんが好演してました。彼女は芸術家やアーティストの役がよく似合いますね。

テオに見出されるコーラスガールで、やがて女優の道を歩み始めるジルを綺崎愛里さんが、テオに脚本を書く絵本作家で実在の人物エーリッヒ・ケストナーを礼真琴さんが演じてます。

専科から凪七瑠海さんがナチス宣伝大臣ゲッベルス役で出演し、礼真琴さんとの丸顔共演が俺得な公演でした。