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人間の感情とアンドロイドの論理、その葛藤を描いた芝居「鉄屑子守唄」。

流星揚羽 鉄屑子守唄

東京・大塚の萬劇場で7月2日まで上演中の芝居『鉄屑子守唄』を観てきました。

AI=人工知能やそう遠くない未来。これらについて触れること、考えることが最近多くなりました。

現代の日常やリアリズムに根ざしたフィクションが好きなので、この感覚の変化は自分でも意外。それだけSF的な世界が現実味を帯びてきているのでしょう。

この芝居、流星揚羽第十回公演『鉄屑子守唄』もそういう物語でした。人口が激減し、芸術文化・娯楽が検閲される近未来を舞台にした青春群像劇。

検閲するのは心のないアンドロイド。それに抗うのはわずかに生き残った若者たちと、彼らの味方につく侍の心を持ったアンドロイド。「人間の感情」と「アンドロイドの論理」を対立ではなく、葛藤で描ききった芝居でした。

芝居を観ながら、ジョージ・オーウェルの『一九八四年』や映画『ブレードランナー』を思い出しました。前者は全体主義に統制支配された世界を描くSF小説、後者はサイボーグを描きつつヒトの本懐に迫った映画です。作・演出の松尾美香さんが影響を受けたのはどの辺の作品か、聞いてみたくなりました。

劇団(ユニット?ほとんどの俳優は客演)流星揚羽は″殺陣芝居″と銘打っているだけあって、俳優はけっこうな運動量を求められます。が、殺陣が有ろうが無かろうが、帝劇だろうが小屋だろうが、俳優の熱量の有無って観客に伝わるんですよね。それが感じられる作り手は心から応援したい。スタッフも役者も大変だろうけど、好きなことならぜひ続けてほしい。

もともと友人の女優・郁ちゃんこと高瀬郁子が客演(アンドロイドと人間の二役!)することで見に行った芝居でした。が、贔屓目抜きに、こういう拾い物があるから小劇場は侮れない。楽しませてもらいました。ありがとう。

流星揚羽 鉄屑子守唄

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hiroki「酒と共感の日々」

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