浦井健治&城田優主演、福田雄一演出のミュージカル『ブロードウェイと銃弾』を観てきました(日生劇場で2018年2月28日まで。梅田芸術劇場で3月5日〜3月20日、博多座で3月24日〜4月1日で上演)。
元をたどればウディ・アレンの同名映画(1994年米)。と思ったら、なんと文字通りブロードウェイでミュージカル化されていたのです。
その舞台を日本で初上演するにあたり、福田雄一さんは「今回は翻訳台本のセリフには一切手を加えずに上演に挑みます!」(公式プログラムより抜粋)と決意して臨んだようですが。観たところ、福田節といえるセリフ遊びが全編にちりばめられていました。ちなみにミュージカル版の台本もウディ・アレンが手がけてます。
「チーチだ」と名乗るギャングのチーチ(城田優)に「チーチ田さん?」と尋ねる。頭の弱いダンサーのオリーブ(平野綾)が「感染」をカンソメと音読みし、スープか!とツッコミを入れさせる。こんなウィットに富んだ?やり取りを登場人物にさせます。
脚本家の台本が第三者(本作では素人のギャング)によって面白くなる話、三谷幸喜の『ラヂオの時間』もそうでした。だからシチュエーションコメディ的でもあるのですが、浦井健治と城田優の二人によって動きのある舞台になってました。
特に城田サンが目立ちまくり。オリーブに「巨人」とか「ダイオウイカ」とかさんざん嫌われる背の高いギャング役、これが決まっててカッコいい。自らの当たり役『エリザベート』トートのセリフをパロディする場面があり、大きな拍手が巻き起こったほど。僕も含めてみんな大好きなんだなあ。大女優を演じた前田美波里さんの押し出し、尻軽ダンサー平野綾さんのブッとびぶりも特筆でした。個人的には久しぶりに愛加あゆさんが見られたのがうれしかった。
それにしも福田雄一さん、テレビだけでなく舞台を楽しみ。次は何でアッと驚かせてくれるのか。期待大です。
【2020年11月5日追記】
2021年5月、日生劇場で再演決定だそうです。
面白かったんで、もう1回行きますかね。