東京・千駄木の文京区立鷗外記念館で行われている特別展「森家の歳時記 鷗外と子どもたちが綴った時々の暮らし」に行ってきました(〜2020年11月29日、一般500円、開館10時〜18時)。
こんにちは、hirokiです。
今日はこの特別展について振り返りを少し。
陸軍軍医でもある文豪・森鴎外。
この展覧会では作家でも軍人でもない、パパとしての鷗外にフォーカス。
長男・於菟、長女・茉莉、次女・杏奴、三男・類たちの回想や、鷗外の日記・書簡などをもとに、森家の年中行事を浮き彫りにしています。
正月や花見、避暑のほか、ドイツに4年間留学した鷗外だけにクリスマスにもちょっとした趣向が。
わざわざ子どもたちのためにプレゼントを買いに行くなんざ、へぇーと思います。
当時としては相当ハイカラで、それなりの散財があっただろうことは想像に難くありません。
鷗外が観劇好きというのも意外で、娘を連れて帝劇にミュージカルを観に行っていたというエピソードも面白い。
今も昔も家族との交流において、作家という職業はベールに包まれている人のほうが多いですが、これほど家族との生活が記録されている作家も珍しい。
ましてや鷗外は明治・大正の作家ですからね。
しかも鷗外は、えこひいきすることなく、息子・娘を平等に、同じくらいかわいがっている。
鷗外はこと女性においては冷たい人というイメージですが、家族には惜しみなく愛情を注いだんだなぁと。
そういう人間味がうかがえる、すてきな展覧会でした。