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竹工芸名品展の巧緻な小宇宙に圧倒される。

竹工芸名品展

東京国立近代美術館工芸館(東京・竹橋)で開催されている『竹工芸名品展 ニューヨークのアビー・コレクション-メトロポリタン美術館所蔵』に行ってきました(~2019年12月8日)。日本の工芸

工芸品といえば陶芸や漆芸、金工、ガラスなどの素材ベースや、民藝運動が頭に思い浮かぶのですが、「竹工芸」というのはピンときませんでした。この展覧会では、竹かごや竹の造形作品に魅了された、ニューヨークのダイアン&アーサー夫妻が20年にわたって収集したコレクションの一部である75点が、東京国立近代美術館所蔵の近代工芸作品64点と併せて展示されています。

竹を使った工芸、ひじょうに流麗で繊細、かつ緻密であり、発想は大胆。気の遠くなるような模様の集まりが、硯や花籃、オブジェの中で小宇宙を形成しています。竹細工といいますが、細工でここまでできるのかという巧緻なデザインに圧倒されました。

こんなすごい作品を収集していたのが日本人ではなく、海外の人というのが意外で面白い。この繊細な感覚が分かるアビーさん夫婦って人もまた、鋭い審美眼の持ち主なのでしょう。いわば里帰りにの展覧会に立ち会えてよかったです。

なお、東京国立近代美術館工芸館は2020年夏に石川県の金沢に移転されます。現在の工芸館は重要文化財「旧近衛師団司令部庁舎」を改修し、修復を経て1977年(昭和52年)に東京国立近代美術館工芸館としてオープンし、今に至っています。作品の移転はすでに始まっていると思われ、スタッフにいつまで竹橋の建物で展覧会が開催されるか聞いてみましたが、不明だそう。移転直前に、また金沢への移転後も訪問してみようと思います。

東京国立近代美術館工芸館(竹橋)

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hiroki「酒と共感の日々」

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