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月岡芳年「血と妖艶」、リアルとコミックの狭間。

月岡芳年「血と妖艶」

東京・神宮前の太田記念美術館で開催中の企画展「月岡芳年 血と妖艶」の前期展示を観てきました(〜2020年10月4日、開館10時30分〜17時30分※月曜および9月23日休館)。
幕末から明治初期に活躍した浮世絵師・月岡芳年が描いた約150点を、血みどろ絵、女性の艶、闇という3つのテーマ構成に分け、画業を深掘りしています(全点展示替えあり、後期9月4日〜)。

こんにちは、hirokiです。
今日は浮世絵史後期の代表的絵師の作品展を振り返って少し。

この展覧会の目玉は冒頭写真のポスターにもなっている「英名二十八衆句 因果小僧六之助」のような、飛び散る鮮血とその人間を描いた”血みどろ絵”。
凶器の刀を振り下ろす、あるい鬼畜の行いをする直前の模様を描いた作品が見ものです。
怖いもの見たさと言うのでしょうか、このテーマ作品の地下1階の展示室が最も混雑していました。

迫真の血飛沫描写というと、個人的には映画ですかね。
黒澤明『椿三十郎』(1962年)の終幕とか、市川崑『犬神家の一族』(1976年)とか(高峰三枝子!)、洋画ではタランティーノの『レザボア・ドッグス』(1992年米)が思い浮かびます。
そういう実写版での描写とは別に、物語の一場面が残酷であればあるほど2次元のほうが迫力を感じるのはなぜでしょうか。

けれども個人的には、すぐそばにいる女性を盗み見たかのような美人画「風俗三十二相」や、武士と追い剥ぎを後ろ姿で描いた「原野月」、妖術使いの召喚合戦を描いた「袴垂保輔鬼童丸術競図」のほうが、より想像力をかき立てられます。
物語や事件の一場面を俯瞰で再現しつつ、その奥にある人間の業まで思考させる、リアルとコミックの狭間。

扇情的な残酷描写より、しっとりとしたもの、ドラマティックなもののほうが良いなぁ。
後期も観に行ってみるつもりです。

この記事を書いた人

hiroki「酒と共感の日々」

hiroki

Webの中の人|ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート|SMWS会員|訪問したBAR国内外合わせて200軒超|会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(2018年)|ひとり歩き|健全な酒活|ブログは不定期更新2,000記事超(2022年11月現在)|ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性