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ガイアフロー静岡プロローグK、キャラ豊富な3年。

ガイアフロー シングルモルトウイスキー静岡 プロローグK

静岡県静岡市のガイアフロー蒸留所から、熟成年数3年のシングルモルトウイスキーが待望のリリース。
おなじみのBARが早くも入手し、幸運にもいただくことができました。
2020年12月19日発売で、700mlボトル希望小売価格は8,130円(税抜)、5000本の日本市場限定です。

ガイアフロー シングルモルトウイスキー静岡 プロローグK 55.5%

  • 香り…フレッシュ、洋梨、りんご、レアチーズケーキ、黒胡椒、ホットケーキシロップ。
  • 味…飲むと意外なほどスッキリと優しい。メロン、蕎麦つゆ。
  • 総評…熟成よりもニューメイク感がありありの3年もの。5年以上の熟成を経た仕上がりが楽しみ。

86点

@日下部

ガイアフロー シングルモルトウイスキー静岡 プロローグKをテイスティング

静岡蒸留所には今はなきメルシャンの軽井沢ウイスキー蒸留所から移設・オーバーホールを経て再稼働した蒸留機が存在します。
その話を聞いたことがあったので、マスターに「このKって、軽井沢のKかな?」と当てずっぽうに聞いたら、どうもそうらしいですね。
もうひとつ、同蒸留所には薪を使って直火焚きする「W」という名の蒸留機がありますので、そのウイスキーも近々リリースされるのかも。

プロローグKの麦芽は半分が国産で、あとの3割はスコットランド産のピーテッド、2割はドイツとカナダ産ピルスナービール用という比率。
発酵をオレゴンパインと地元静岡産のスギの木槽で行い、熟成は1stフィルのバーボン樽を使用しているそうです。
純国産素材を原材料と製造工程に採用した、伝統と革新のハイブリッドが目を引きます。
蒸留所の位置する静岡市葵区の中山間地域は「オクシズ」と呼ばれ、気候は温暖でエンジェルズシェアの割合も年間5%に達してしまうとか。

で、このプロローグK、個人的にはメモしきれないほど次から次へと出てくる多様な香味に驚かされました。
ニューポッティな中に果実や出汁、和洋のキャラクターが続々と挨拶してきますが、そのくせ輪郭は繊細ですぐに踵を返してしまう。
3年という浅い熟成年月で、評価には時期尚早かなといったところ。
これが5年、7年、10年以上という熟成年月を経てどう変化し、まとまっていくのか楽しみです。

余談ながら、ガイアフロー静岡蒸留所(ガイアフローディスティリング株式会社)の住所は、静岡県静岡市葵区落合555番地。
このプロローグKのアルコール度数は55.5%。
記念すべき初号3年の度数を、カスクストレングスではなく、加水調整して創業地の住所表記に合わせたのでしょうか?
こんなところに手間としゃれっ気、ニヤリとさせられます。

この記事を書いた人

hiroki「酒と共感の日々」

hiroki

Webの中の人|ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート|SMWS会員|訪問したBAR国内外合わせて200軒超|会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(2018年)|ひとり歩き|健全な酒活|ブログは不定期更新2,000記事超(2022年11月現在)|ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性