ニッカウヰスキーのシングルモルトは「余市」「宮城峡」ともうひとつ、「カフェモルト」があります。たびたび飲む機会があるのですが、今まで記録をサボっていました。過日のメモを残しておきます。
ニッカ カフェモルト 45%
- 香り…ほのかな主張あり。グリコのアーモンドチョコレート、水ようかん、バニラシフォンケーキ。
- 味…ミディアムボディ。福砂屋のカステラ、グリコのプッチンプリン、カルディのコーヒーホイップクリーム。
- 総評…和洋の茶菓子をアフタヌーンティースタンドに載っけたようなモルト。でもどこか、グリコの菓子っぽい。
@どれすでん
「グリコっぽい」って……自分で書いといて、なんですが。テイスティングメモというには卑近な例で、衆目に晒すのは申し訳ない気分。要は甘さ主体で、キツさは皆無。この「カフェ」という文字に引きづられて、クリーム入りのコーヒーゼリーのような連想もしてしまいました。
カフェというとコーヒー(coffee)を想起させるいっぽうで、ウイスキーではカフェ式(coffey)連続蒸留機という、マニアックな話に。カフェ式は1963年ニッカ西宮工場に導入後、1999年に宮城峡蒸留所(=仙台工場)に移設されて現在に至ります。
シングルモルトといえば=丸型の単式蒸留器ですが、このカフェ式(コフィー式)連続蒸留機は全く設計が異なります。開発者イーニアス・コフィーさんが従来の連続式蒸留機を改良し、1831年にアイルランドで特許を取得。その「パテントスチル」はアナライザー(粗留部)とレクティファイヤー(精留部)という背の高い長方形2棟(塔)から成り、アルコール回収比率こそ劣るものの、取り出した液体には原料の個性が生きる……というもの。
宮城峡蒸留所に遊びに行った際、蒸留機の入る建物を外側から見ました。蒸留法を変えるだけで、こうも完成品が異なる不思議。人によって好みが別れるのも面白いですよね。