最新の中国製アニメって、すごいね。
ストーリーもしっかりしているし、3DCGはときに実写と見紛うくらいのリアルさと迫力をもって観客に迫ります。
中国の古代小説『封神演義』に登場する少年神ナタを主人公にしたアニメ映画『ナタ転生』を観に行きました。
2本立てで、もう1本は先日観に行った『羅小黒戦記』が同時上映作品です。
現代によみがえったナタは、バイクの改造に熱を上げ、スピード狂の青年・李雲祥という設定。
自分がナタの生まれ変わりとは思えずとまどう雲祥だが、前世でナタに殺された怨みをもつ徳会長親子の横暴に、ついに堪忍袋の緒が切れる。
冒頭のバイクチェイスから、ドラゴンが跳ね回る敵の屋敷(というか要塞)まで、何もかもがパンクでゴシック調でサイバー。
ときに『ブレードランナー』的で、『マッドマックス』のような世界観を感じさせる、ゴテゴテした絵も面白い……ってか、濃い。
李雲祥は表向きは悪ぶっているが、恋愛に奥手で、シャイで、心優しい。
ルックスは金城武を思わせるイケメンキャラ。
己を超えるような強大な敵に立ち向かう葛藤、身内への相克、仲間の裏切り。
火を操るナタの力を持て余す雲祥の導師の正体は、意外にも日本でもおなじみの……とサービス精神もたっぷり。
4年の歳月をかけて完成させ、中国では興行収入70億円を超えたそうで。
禍々しいアニメ大作であり、技術の高さに驚かされました。
コロナの対応は言わずもがな許せないし、中共が大嫌いなのですが。
『羅小黒戦記』『ナタ転生』のようなアニメが出てくるのが、中国という国の懐の深さ。
中国の国家は嫌いでも、そのお国柄や人々は別にして接したいです、しみじみ。