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新感線の『髑髏城の七人』。IHIステージアラウンド東京のこけら落とし公演。

IHIステージアラウンド東京

久しぶりの3連休。劇団☆新感線『髑髏城の七人』と、日生劇場で上演中の『グレート・ギャツビー』の2作。演劇はしごの週末となりました。

まずは13時開演の『髑髏城の七人』。新感線の看板演目として確立されてます。どんなに高評価であれ、再演が繰り返されれば「またか」とウンザリするわけですが、今回は事情が違います。

見どころが非常に多岐にわたるので、要点だけまとめます。

客席が回る劇場でのこけら落とし

オランダに次いで世界で二例目となる360度回転型のシアター、だそうです。回るといってもね、『クイズタイムショック』みたいな椅子がクルクル回る仕掛けではなく、1300ものキャパを丸ごと動かすといった感じです。あらかじめ楕円形の劇場に設置された舞台を、場面展開ごとに客席がゴーッと回転する。人によっては乗り物酔いの感覚もあるようですよ。

案の定、最初に持ってくる演目としては大成功でした。新感線ほどこうしたアトラクション的趣向のある劇団、他にはありません。換言すれば客席をも巻き込んだ装置を活かせるのは、新感線以外ない。

客席が動くことで複数の場面を間断・暗転なく見せられる。舞台上では風がなびき、雨を降らせ、背景がスクリーンのごとく浮かび上がる。ある意味ケレンの連続である新感線の作風とは非常に相性がいいのですね。

新感線の看板演目を1年かけて上演

『髑髏城の七人』は、信長に仕えていた3人の男たちの相克や反逆の物語。激しいアクションや殺陣も見入ってしまいます。6月12日(月)まで上演される今回の「花」バージョンは、小栗旬、山本耕史、成河が軸です。同じ演目をキャスト違いで4バージョン見せる。演出はいのうえひでのりさん一人ですが、キャストが変わることで微妙に化学変化が起きるかも。次回「鳥」は阿部サダヲ、早乙女太一、森山未來の顔合わせです。

「花」バージョンのキャストメモ

この『髑髏城の七人』の主役・捨之助は、長らく古田新太が務めていました。その古田さんは今回、贋鉄斎という刀鍛冶役に回って要所をコメディリリーフ兼務的に締めています。小栗さんはもしかすると演りづらかったかも。新感線の舞台を背負ってきた本人の前で、その当たり役をやるんだもん。でも、この人が言う決め台詞「過去の縁も浮き世の義理も、三途の川に捨之介だ」は決まってました。いい男なうえに、立ち姿もたっぱがあるから絵になるんですよね。

山本さんの無界屋蘭兵衛は、かっこよく妖しい。風に髪がなびき、斜め後ろからの姿がきれいなんてものじゃない。発声もよく、おまけに殺陣もうまい。そりゃ堀北真希も惚れるよなあ。この器用さはずるいです。

成河さんは直近2016年の帝劇ミュージカル『エリザベート』で、暗殺者ルキーニを演じたのですが、今回も狂気に満ちた役で、演技がやや被っている。この人は一度静かな演技できちんと見てみたいです。

今回キャスト中で特筆したいのはりょう、清野菜名というふたりの女優。りょうさんは声もよく、テレビドラマより舞台のほうが良さが出ます。清野さんは非常に華奢ながら敏捷。初々しい熱演で舞台狭しと激しく動いてました。このふたり、今後も舞台に出てほしい。注目したいです。

髑髏城の七人 IHIステージアラウンド東京

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hiroki「酒と共感の日々」

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