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地域活性化のカギ、人が自然に集まる仕組みづくりの一例。

那須塩原図書館 みるる

先日、亡父の初盆で墓参した際、駅前に立派な図書館ができていて驚きました。JR東北本線、栃木県の黒磯駅西口前の「那須塩原図書館 みるる」です。

栃木県の出身の建築家、伊藤麻理さん設計による現代的な2階建ての建物で、面積は4,967平方メートル。蔵書数は約14万冊。1階はテーマごとの書架があり、セルフによるカフェも。2階はオーバル型のカウンター席の自習スペースのほか、市街地を望む窓際の席は1個人ごとにパーソナルスペースが区切られ、間隔を空けて読書に集中できるような配慮がなされています。

感想としては、「個を尊重しつつ、パブリックスペースとしての機能も兼ね備えている現在進行形の図書館だな」と。だから図書館特有のシンと静まり返った空気ではなく、適度なざわめきがあるのです。

実際に図書館の設計は、本を手に取った人が、立ち読みではなく、近くのテーブル席やスツールに腰かけられるくらいの、ゆったりとした広さと導線になっていて、東京都区部在住の身としては、図書館でこんなゼータクは望むべくもない。

それが新幹線停車駅でもない在来線の駅にできたという事実に、ちょっとしたハッピーを見い出せます。歓楽街でもない、テーマパークでもない、ましてや郊外型ショッピングモールでもない。それ以外の手で人を集められるって、けっこうすごい。「みるる」のようなハコモノなら大歓迎ですよ。

いつもは新幹線停車駅である那須塩原駅からタクシーに乗って墓地に直行するのだけど、せっかくだからと最寄り駅からアクセスしたら思わぬ発見。歩いてみるもんだね。

那須塩原図書館 みるる1階フロア

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