ラーメン、炒飯、餃子など日本人向けにアレンジした「町中華」に対し、ここ最近、中国本土の人が食する本場の味をそのまま食せることから俗に「ガチ中華」と区別される店が台頭しています。
で、家の近所、上野は「ガチ中華」の宝庫でして、気がつけば新店が続々。
開拓するだけで面白いので、近所での外食は最近もっぱらガチ中華の店です。
ガチ中華の特徴を挙げるなら、「日本人向けにアレンジしない」「シェフもフロアのスタッフも全員が中国人」「(中国から日本に進出した店の場合)味も店の雰囲気も中国本土の店を再現している」といったところ。
加えて「お客さんがほぼ中国人」な点。
個人的にはこれがポイントで、日本にいるのに異国に紛れ込んだかのような気分を味わえる。
これが好きなんですよ。
週末、2024年6月にオープンしたばかりの「味上湖南菜館」という店に行ったときもそう。
見事に自分だけ日本人。
入店して満席であることにすぐに気付き、スタッフに日本語で「何分くらい待ちますか?」と尋ねたら、日本語のわかるスタッフさんが呼ばれていました。
日本語もよくわからない、たどたどしい感じがまたよろし。
それでいてフレンドリーなんですよね。
フレンドリーといえば、個人的に上野のガチ中華で最もお気に入りが「羊不同」という串焼きの店で、ここのスタッフさんも素晴らしい。
何回行ってもラム串の焼き加減、食べごろが今ひとつ覚束ないのですが、その様子をめざとく察知したスタッフがテーブルにやってきて親身にアドバイスをくれます。
特段愛想がいいというわけではない。けれども、「せっかくなんだから美味しく食べてほしい」という心意気が伝わってくる。
個性的な味もさることながら。
ガチ中華を好きなのは、そういう店員さんのハートがあるからなんです。
これを特有の雰囲気やインテリアがさらに盛り上げてくれる。
こんなすてきな店がたくさんの上野。その「ガチ中華」をガチで紹介する記事をいずれ書くつもりです。