生まれてこの方、コンサートや演劇などエンタメのチケットを転売したことはありません。
が、先日、故あって某ミュージカル作品のチケットを定価で取引する機会がありました。
Twitterの別垢で「チケットを定価でお譲りします」と呼びかけたところ、おひとりの方がDMくださり、あっという間に合意。
公演当日に劇場前で落ち合って、お取引したのでした。
ぼくはその作品を1公演すでに観劇していましたが、発売時に「たぶん気に入るだろう」と、もう1公演チケットを押さえていたのでした。
考えた末、「本当に観たい人に差し上げたほうがいいな」という心境になりまして。
売れなければ自分で行くつもりでしたが、結果的に観たい人に届いてめでたしめでたし。
有名なチケット救済サービス「おけぴ」ですら使ったことがないのに、今回は順調すぎて拍子抜け。
ご購入くださった相手の女性が、慣れていたおかげですね。
観客同士のチケット譲り合い・取引には暗黙のルールがある
相手を不安にさせないこと
です。この1点に尽きます。具体的に言えば
- できるだけレスポンスは速く
- 敬語による丁寧なやり取り
- 券面の画像を送ること
- 待ち合わせには服装の特徴など、「自分の手がかり」を詳細かつ平易に伝える
などです。
驚いたのは、お相手の方が、お金をファンシーな袋に入れてこられたこと。
ポチ袋でもないし、封筒でもない。
なんというか、「ポケットティッシュサイズのジップロック的なもの」とでも言いましょうか。
ドライでもないし、かといっていただいて困るものでもない。
実に気遣いですし、慣れているなぁと感銘を受けました。
つくづくチケット取引とは、性善説で成り立っているのだなと。
お相手への配慮というものを学んだひとときでした。