あまり表立って書くことではないのだけど。
近所にある風俗店が閉店するという話で。
デパートやスーパー、商店街のすぐ近く、それらが密集した広小路から入ってすぐのところ。
よく通る道沿いにあり、入浴料の案内板の上に貼り紙された「閉店のお知らせ」で知りました。
予想すらしないこと。驚きました。
この店に一度も入ったことがないですが、中高年の方が店に吸い込まれていくのをたまに見かけます。
お客さんに向けた温かいメッセージに、グッときましたよ、ええ。
下記文面(一部)抜粋
長い間ではありましたが何度も足を運んでいただいたお客様、遠方より来店していただいたお客様、常々ご利用いただいておりましたお客様に心より感謝いたします。
最終日となる八月三十一日までの間、お近くにお立ち寄りの際は、ぜひ遊びにいらしていただければ幸いです。
まずは略儀ながら書中にて閉店のご挨拶を申し上げます。
ああ、なんだこの、お客さん一人一人に声かけしているかのような言葉の数々は。
「ぜひ遊びにいらしていただければ」なんて、粋。落語の廓噺で聴く文句だよね。
なぜお辞めになっちゃうんだろ、他の地で店を開くのかしら、お客さんやスタッフはこれからどうするんだろ?
全然縁がないのに、なぜか関係した人が気になってしまう。
このお店さんは業態が風俗店というだけで、ぼくにしてみれば「地元に溶け込んでいる店がまたひとつ消えてしまう」って感想。寂しさを禁じ得ない。
店とお客さんが、またどこかで結びつくといいな。