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最後に本名に立ち戻った指名手配犯には、人の心があったのか。

いやー、「桐島聡」を名乗る男、つかまりましたね。
お縄になったと言っても公安が捕まえたのではなく、まさかの自己申告。
胃がんで倒れ、自分で救急車を呼び、担ぎ込まれた病院で「自分は桐島聡だ」と打ち明け、「最期は本名で死にたい」と話した後、呆気なく世を去ってしまった。

この人は極左集団「東アジア反日武装戦線」の後期メンバーで、8人の死者を出した三菱重工業爆破事件(1974年)にはノータッチなんですよね。
とはいえ、交番やその近くの掲示板には、この人のニカっと笑った指名手配の貼り紙がおなじみの光景でした。

ぼくがガキの時分、通学路で何度となく見た、すでに色褪せた白黒の手配写真。
「やたら爽やかに笑ってるけど、極悪人なんだよなぁ」とピンと来ませんでした。

この人の出自云々には興味ないけど、今まで逃亡し続けてきて、最後の最後に本名を打ち明けに至った胸中って、なんなんだろう?
その一点においては、なんだかエモいものがあります。
50年近くも偽名で逃亡していたのに、偽名が本名に勝ることはなかった。
アイデンティティをどこで保っていたのか、不思議でなりません。
潜伏生活なんか楽しいはずもなかろうに。

凡人にはテロを起こすような思考回路の持ち主の心境は、到底推し量れませんな。

この記事を書いた人

hiroki「酒と共感の日々」

hiroki

Webの中の人|ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート|SMWS会員|訪問したBAR国内外合わせて200軒超|会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(2018年)|ひとり歩き|健全な酒活|ブログは不定期更新2,000記事超(2022年11月現在)|ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性