青森県金木町の斜陽館周辺を散策後、レンタカーで青森市内へ。斜陽館から車で10分もかからないところに『芦野公園』があります。
ここは少年時代の太宰治が遊んだ場所。約80ヘクタールもの広大な面積の園内は、太宰の銅像や文学碑などが鎮座しています。
約1,500本の桜も有名で、国道339号沿いにある最寄り駅の芦野公園駅はJR東日本の広告の舞台にもなり、吉永小百合さんが撮影に訪れています。
芦野公園駅から公園に入り10分も歩くと、太宰治像(アイキャッチ写真)と太宰の文学碑(下写真)に遭遇します。
銅像は太宰の生誕100年を記念して2009年に建立され、文化勲章受章の彫刻家・中村晋也さんが制作。マントを羽織った姿は太宰というよりも、ベートーヴェンの肖像画のような彫りの深さが印象的です。
その脇にそびえたつ文学碑は、太宰が敬愛したフランスの詩人ヴェルレーヌの詩集から詩が抜粋されています。
太宰の作品から文章を採用しなかったことに不思議な感じがしますが、これはこれで奥ゆかしさがあっていいのかもしれません。
芦野公園の近隣にはキャンプ場もあり、立ち寄ったところ多くのキャンパーでにぎわっていました。
対象的に園内は静かで(桜の時期はすごく混むんだろうけど)、文学碑から奥まったところから湖が望めます。
橋から眺める景色は遮るものがなく、こんなところを遊び場にしてた子どもは、太宰に限らずともいい子に育つだろうな。
#2024年の青森県の旅(12)