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「知っていくと愛に変わる」。山口智子さんのトークに気分が上がる。

山口智子×神山典士 トーク

ノンフィクション作家・神山典士さんの新著『知られざる北斎〜モネ、ゴッホ、忠正、鴻山』(幻冬舎)の出版記念トークイベントに行ってきました。

ゲストは俳優の山口智子さん。山口さんはもともと美術文化に関心が高く、2005年には『山口智子 ゴッホへの旅』(BS日テレ)という番組を自ら企画し、構成・出演・ナレーションの4役をこなしたほど。翌2006年にはその続編となる『山口智子の旅 北斎とドガ』も制作されるなど、熱の入り方が半端ない。

トークには山口さんが愛する北斎の「富嶽百景」画集、自作のノート数冊(!)など、ぶ厚い資料を携えて登場。画集もノートも付箋だらけ。ほんとうに好きなんだなと伝わってきます。

実際、『富嶽百景』の跋文(あとがき)には「人生が変わるくらいの衝撃を受けた」と目をキラキラさせて語る山口さん。齢70以前に描いたものは取るに足らず、80で腕に磨きをかけ、90にして奥義を究め、100歳以上になれば生き物のごとく描けるようになる……と長寿を願ったという、有名な一節ですね。

芸能界という常に目先の結果が問われる世界に生きる彼女にとって、永遠に残るもので勝負をかけていいのだと、肩の力が抜ける思いだったとか。

トークの最後の質問コーナーでは、来場者から人生相談のような質問が飛び出す場面も。自分が熱中する分野への見識もさることながら、そういったアドリブ的な場面にも誠実でかつユーモアたっぷりに答える山口さんに、会場は皆クギ付け。実に気持ちのいい熱気でした。

それにしても、山口さんはやっぱりきれい(結局そこか)。ましてや、あの陽気でさばけたイメージそのままなのだから、うれしくなってしまう。

そんな山口さんは、今「LISTEN」という自らのライフワークを進行中。世界の民族音楽を紹介するプロジェクトだそうで、「風土から形作られるものへの尊敬がある」という思いが、北斎などの画工をはじめ、職人の手仕事への傾注につながっているわけですね。

山口さんの知的好奇心の広さ、深さにやられっぱなしの90分でした。

この記事を書いた人

hiroki「酒と共感の日々」

hiroki

Webの中の人|ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート|SMWS会員|訪問したBAR国内外合わせて200軒超|会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(2018年)|ひとり歩き|健全な酒活|ブログは不定期更新2,000記事超(2022年11月現在)|ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性