「グレンアラヒー」からの「ベンリアック」です。ベンリアックは少量ながらフロアモルティングを行っている蒸留所とあって、スペイサイドの数ある蒸留所の中でも、ひときわ武骨なイメージを勝手に抱いています。
それでいてベンリアックも、樽のバリエーションに凝ったボトルをリリースしています。この「トゥニーポート」、全く聞き慣れませんが、「ポート」と名にあるように、ポルトガル産のポートワイン(酒精強化ワイン)のひとつ。ほんとうにいろんなトライアルで楽しませてくれます。
ベンリアック15年 トゥニーポート フィニッシュ
- 香り…やや主張あり。ぶどう、ナシ、ピーナッツ、サフラン、少しユリ。
- 味…ミディアムライトボディで飲みやすい。入口は甘じょっぱいが後口はスイートに。七味と薄口しょうゆのニュアンスも。
- 総評…曰く言い難しな複雑さ。香りと味わいのギャップあり。
- 次に飲むのは?…タリスカーストーム。
@カドヤ黒門町スタンド
15年という年数ゆえ、さほどの熟成感はありません。が、飲んでいる間は、ひたすら複雑な香味を楽しめます。しょっぱいなと思ったらスパイスっぽさを感じたり、ハチミツのようなタッチだなと思ったら辛さを感じたり。
「フィニッシュ」とは、蒸留所のゼータクなアソビのようなものと僕は思う。樽と移し替えなくたって、十分完成しているはずなのに、さらに化粧を施すなんて。でも、それが意外なサプライズになったり、ポテンシャルの高さを証明したりするから面白い。
もっと熟成年数を経たものと比べてみたいものです。