スペイサイドの伏兵「グレンアラヒー」と蒸留所リブートの行方。

新宿のBARで「おや」というオフィシャルがあったので、試してみました。意外にスペイサイドのシングルモルトって、抜け落ちます。目的をもって「飲むぞ」とならない限り、アンテナの感度が鈍ってしまうんです。

グレンアラヒー12y

  • 香り…やや主張あり。ドライイチジク、麦芽様の甘さにハチミツ、ヌガー。
  • 味…ミディアム。チョコレートミルク、イカスミ、後口は甘じょっぱい。
  • 総評…柔らかい、王道のスペイサイド。中庸のなかにも、形容しがたい複雑さを持つ。
  • 次に飲むのは?…アべラワー15y セレクトカスクリザーブ

@Bar KASASAGI

グレンアラヒー12y オフィシャル

ほとんどシングルモルトで出回っていなかったグレンアラヒー。ボトラーズで見かけることすら珍しい。なのに、なぜオフィシャルが?

その仕掛人は元ベンリアック蒸留所オーナーのビリー・ウォーカーさん。「ベンリアック」を米国ブラウンフォーマンに売却した資金を元手に、2017年に大手ペルノ・リカールからグレンアラヒーの所有権を取得。

もともとグレンアラヒーはペルノのブレンデッドウイスキー用に仕込まれていた原酒で、シングルモルトで出回るほうが珍しいわけですよね。ビリーさんが稼働させたことで、シングルモルトとして世に出ることになったのですね。こうして極東の国でさっそく飲めるなんざ、ほんといい世の中。うれしいかぎりです。

グレンアラヒーの中でも、この「12年」はブランドのスタンダード(他に10年カスクストレングス、18年、25年)。ですが、世界的なウイスキーブームもあって、それほど多くは見られないかもしれないですね。事実、ビリーさんが「少量から始める」とインタビューで話しています

それにしてもスペイサイド、というかスコットランドのモスボール(操業休止)状態の蒸留所、他にもたくさんありますが。そんな眠れる獅子を起こす情熱の持ち主、まだまだ出てきそう。

大手が食指を動かすのはもちろん、ベンロマックを再起動させたGM(ゴードン&マクファイル)などボトラーズの動向も注目です。いつのまにか、埋もれた蒸留所がリスタートしている、なんてことが普通になるのかもしれませんね。

この記事を書いた人

hiroki

hiroki

編集者 / ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート / 訪問したBAR国内外合わせて100店超 / 会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(現在は休止中) / ひとり歩き / 酔っぱらわない酒活実践者 / ブログは原則毎日更新600記事超(2018年10月現在)/ ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性