井上鑑さん(Key)&山木秀夫さん(Ds)&高水健司さん(B)&今剛さん(G)。この4人によるユニット、井山大今のブルーノート東京でのライブに行ってきました。
2019年1月25日(金)の第2部、400のキャパは満席です。アリーナ中央、ステージ中央からやや下手に構えたキーボードの井上さんのほぼ真ん前の席で堪能してきました。
ぼくにとって、ミュージシャンといえばこの方たちなんですよね。この4人の誰もが、今の音楽界で地位を確立している、ほとんどアーティストの楽曲にかかわっていると言ったら言い過ぎでしょうか。アーティストのレコーディングのときにお呼びがかかる「ファーストコール」ミュージシャンであり、ライブやテレビの音楽番組出演時にそのバックを務める姿をよく見かける方たちです。
この4人を知ったのは、寺尾聰さんのバックミュージシャンと分かったときでした。高校生時代かな。あの洗練されたサウンドを形成しているのは誰なんだろうと調べたら、この人たちだったんですよね。井上さんはもちろん81年の大ヒット曲「ルビーの指環」のアレンジャーでもあります。
ユニット名は4人の名前を一文字取って。「大」の字はベース高水さんの愛称・大仏さんに由来するもの。
曲はインストオンリーなのですが、とにかく、とんでもなく難しいことをしれっとやってのけます。譜面を見ながら演奏しているのですが、一体感、グルーブ感がどの曲にも表れています。第2部は井上さんが演奏前に曲を解説してくれるぜーたくなMC付き(井上さんは声もいい)。
なんとなく作っているうちに、出来上がった曲のイメージからそういうタイトルを付けるという井上さんコメントに、なるほどナットク(たとえば「M.B.F」という曲が「Michael Brecker Forever」を略したものとか)。ストラビンスキーの大作「春の祭典」を独自解釈した楽曲もあって、凄腕のミュージシャンにかかると、ロックとかジャズとか、クラシックとか、そんなジャンルも関係ないのだなぁと。これがほんとのクロスオーバーってやつかもしれない。
そうそう。ライブのMC中、今さんと井上さんが「ある夏の夜の夢」という高水さんの楽曲に触れ、下のYouTubeについてコメントしていました。
「曲に合わせて夏祭りとか日本の風景をコラージュしてくれてるんですよ。誰が作ってくれたんでしょう? 他の曲も頼みたいくらい」と今さん。ふつうは著作権上NGでしょうけど、アーティストからお墨付きをもらえるなんてすごいね。作った人、名乗り出てみてはいかがですか。