長野に来たならお蕎麦でしょ。てなわけで、参道沿い、善光寺交差点角の「大丸」さんへ。こちらでお酒と肴、更科そばをいただきました。
創業は1703年(元禄16年)、赤穂浪士討ち入り翌年から300年も続く老舗です。年季の入った店内が堪りません。蕎麦屋さんはピカピカの新しさより、時代がかっていたほうが良いですね。お蕎麦はそうした情趣、風情とともにいただくと数段美味しく感じます。
いただいたのは、日本酒の雲山(350円)、野沢菜の漬物(200円)、にしんの甘露煮(400円)。長野は体の芯に刺さるような寒さで、燗でお願いしました。雲山という地酒、燗にするとまろみがあって、空腹と寒さに震える胃袋に沁みます。
雲山は1合徳利で350円。酒の肴も鬼安。ありがたいことです。野沢菜の塩加減と、にしんの甘さどちらも程よく、徳利の左手と、お猪口&お箸の右手が休まりません。案の定、熱燗を追加しつつ、名物さらしなそば(1,000円)をスルスルッと。
アイドルタイムのお店さんも多いなか、まだ暮れ残している夕方にやってくれていて助かりました。ピークタイムは外れていたものの、後から家族連れやカップルのお客さんが続々と入ってきて、なるほど人気の店なのだと分かります。
お目当ての蕎麦の前に、酒と肴もいただき、すっかり満足。旅先でもBAR……はお約束のコースなのですが、こちらでいただいたら眠くなってしまい、夜も早く床に就いたのでした。また来ますので、そのときの愉しみに取っておきます。