毎年2月に行われる秩父ウイスキー祭、年々熱気がうなぎのぼりですね。このイベント用に特別に選定された、ユニークなグレンリベットをいただきました。もともとはシグナトリーが瓶詰めしたもので、さらにその中から秩父ウイスキー祭の実行委員会が独自にチョイスしたボトルなのだとか。2020年の同祭で販売されたものです。
シグナトリー・ヴィンテージ アンチルフィルタード・コレクション グレンリベット2006 12y for 秩父ウイスキー祭 62.4%
- 香り…ほのかに香る青紫系の果実。パッションフルーツ、カスタードクリーム、チョコレートプリン、りんごのコンポート、炒った麦。
- 味…ココア、カカオのウエハース、コンコードぶどうジュース、ダーグラム。後口ナッティー。加水すると船橋屋のくずもち。余韻は長め。
- 総評…始終心地よい甘さで食後向き。ぶどうの青系フルーツに加え、カカオの多い板チョコも。バニラアイスクリームと合わせると面白そう。
@LEAP BAR
カスクストレングスで、飲んだ感はそれなりです。一方でシェリー樽な押しつけがましさは無く、心地よさが長く続きます。エステル香や熟したフルーツ感がうまく束ねられていると感じました。液体の色自体はベリーレッドながら、口にしてみると、濃いぶどうと相まる。紅いというよりも、群青色なシングルモルトです。これで12年とは……信じがたい熟成感です。
ラベルの記載によると、樽は1stフィルのシェリーバットとのこと。オフィシャルの「ザ・グレンリベット ナデューラ オロロソ」や「アベラワー アブーナ(アブナック)」などの、スペシャルなシェリー樽ものと飲み比べると、違いがはっきりと分かるのかも?
何度も言っていますが、煙くヘヴィなモルトばかりでは疲れてします。こういう甘々なやつで、ぐでたまのようになってもいいよねぇ。