シェリーのキラキラ感、ボウモア エニグマ。

シェリー樽好きなウイスキー愛好家、多いのでしょうか。グレンファークラスを筆頭に、シェリー樽熟成のシングルモルトは確かに嫌いじゃありません。が、僕自身は総じてみると、複雑系を好きになる傾向があるみたいで。

「これいい!」と思うのはたとえばワイン樽とかバーボン樽×シェリー樽の2種類使用とか、そんな凝り方、アソビ心のあるシングルモルトなんですよね。ピートの効きにはこだわりません。

要するに自分でもよく分からんのですな。が、飽きずに飲めるのはアメリカンホワイトオーク系、バーボン樽で寝かせたウイスキーです。「ベタッ」よりも「サラッ」としたシングルモルト、そういうヤツ。今の「グレンモーレンジ18年」が自分のベースです。

そこへ行くと、アイラの「ボウモア」は正直あんまり縁がない。積極的に手が伸びません。が、黒門町のK野辺さんが自らのコレクションから解禁したという旧ラベルのボウモアは、予想外に面白かったです。

ボウモア エニグマ

  • 香り…ピート、コケモモジャム、海苔の佃煮、タンジェリン、アンズ。後半に化粧品のファンデーション。
  • 味…ピートに甘塩。レモンティー。メロンの皮の内側。花椒、燻製したベーコン。
  • 総評…ボウモア×シェリーの織り成すおもちゃ箱。多彩なアロマ&フレーバーで飽きさせない。
  • 次に飲むのは?…ボウモア ダーケスト、スプリングバンク15yあたり

@カドヤ黒門町スタンド

ボウモア エニグマ

この写真では伝わりづらいですが、色合いはひじょうに濃い赤です。ピートが全体の香りと味を支配。香りはデパートかと思えるくらい、さまざまなものが輪廻します。度数40%と思えないディープさで、飲んだ感も得られます。

“enigma”(エニグマ)とは謎の意で、第二次大戦時にナチスドイツが使った暗号機で知られてます。謎かけのようですが、シェリー樽が主体であることは間違いなさそう。

「ジャムっぽい!」というアタックの印象でしたが、かといってシェリー樽に起因する押しつけがましさはなく、多彩な個性を楽しめます。

ボウモアのシンボル的なカモメをあしらった旧ラベル(2000年代後半流通)と同時代にリリースされたボウモアと飲み比べてみるのが良いでしょうけど。それが難しい今は、12年やダーケストといった現行品はもちろん、「シェリー樽が主体でない蒸留所が造る、シェリー樽のウイスキー」と比較してみるのが面白そう。たとえばグレンモーレンジの「ラサンタ」とかね。

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hiroki

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編集者 / ライター / ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート / SMWS会員 / 訪問したBAR国内外合わせて100軒超 / 会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(2018年) / ひとり歩き / 健全な酒活 / ブログは原則毎日更新750記事超(2019年2月現在)/ ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性