落語協会のファン感謝デー「謝楽祭」、芸人さんのサービス精神に打たれる。

一昨年から年に一度、落語協会が東京・湯島天神で行っているお祭り「謝楽祭」。今年で3回目ですが、境内は人・人・人の、すごい熱気でした。

この謝楽祭は、落語協会がファンへのおもてなしとして毎年9月に行っている、いわばファン感謝デー。石を投げれば芸人に当たるのではというくらい、会場の湯島天神はそこらじゅうに噺家や漫才師、色物さんがズラリ。ファンにはたまらないイベントです。

謝楽祭 湯島天神

 

自宅近所で行われるイベントなので勝手に盛り上がるのですが、誰が来ても(特に落語好きなら)楽しめること間違いなしのイベントです。ので備忘録的に触れておきます。

【特徴】
・一般社団法人落語協会のお膝元で年に一度だけ行われる、入場無料(売店や寄席等は別料金)のイベント。

落語協会所属の芸人さんによるお祭りです(落語芸術協会、立川流など他の会派の芸人さんは登場しません)。
開始当初の3年前から足を運んでますが、年々訪れる人が増え、もうすっかり知られてしまった感。芸人さんの準備やもてなしぶりを考えれば、入場料金を取ってもいいんじゃないかなと思うほど。

・芸人さんが自ら企画し、屋台の軒先に立つ。

第3回謝楽祭 三遊亭白鳥のタロット占い屋台

飲食あり、ノベルティあり、サービスあり。なんともバラエティに富んだ屋台が並びます。三遊亭白鳥さんのタロット占いは整理券を配るほどの人気ぶり。

第3回謝楽祭 ホンキートンクの梅酒

こちらは漫才コンビ、ホンキートンクの自家製梅酒屋台。ふたりの写真を撮らせてもらったのですが「写真だけでいいんですか?」(ホンキートンク弾さん)、「写真は別料金になっちゃうんですけど、いいですか?」(ホンキートンク利さん)だって。時と場所を関係なく、人を笑わせずにいられない芸人のサガを見ましたよ。こんなときでも反射神経が鋭い!冴えてるなぁ。

・木戸銭1,000円の単発寄席がある。

3部制。先着順で朝10時から現地湯島天神の梅香殿で発売されます。2017年の面々と演目はこちらでした。

謝楽祭寄席

五街道雲助さん、三遊亭白鳥さん、春風亭一之輔さん。鈴本は通常興行で2,800円ですから安いですよねぇ。演者の数が異なるので単純比較できませんけど、この豪華さなら、朝早くから行列も辞さない人がいるのも納得です。

【お勧めの楽しみ方】
・サインも写真撮影も握手もすべてOK!噺家はじめ芸人さんと至近距離で交流できる。

まずは湯島天神の本郷寄りの唐門側で発売する「福扇」(2,000円)を買いましょう(空くじなしの景品付き)。福扇に芸人さんのサインをもらうためです。本部テントで売られている手ぬぐいやサイン帳でも可。え、サインは要らない? そうですか。でもせっかく来たんだから、芸人さんに写真撮影や握手をお願いしちゃいましょう。楽しいですよ。

謝楽祭 福扇

・屋台をひやかして楽しむ。

福扇を買ったらとりあえず境内を一回りして、芸人さん自ら商いしてる屋台を覗いてみてください。テレビでもおなじみのあの人この人を見かけたり、すれ違ったりするはずです。

芸人さんは浴衣姿で名札を胸元に掛けてますから、とっさに名前を思い出せなくても大丈夫。ぜひ声をかけてみてください。こちらが無礼をしないかぎり、芸人さんはニコニコと応えてくれますよ。

謝楽祭屋台

・高座とは違う芸人さんの素顔を見る。

芸人の皆さん、なんだか良い意味でオーラが取れていて、くだけた感じになっている。高座とはまたちょっと違う素顔を垣間見ることができます。

このイベントでビックリするのが、芸人さんたちのサービス精神。超売れっ子の春風亭一之輔さんは朝からずっとサインし続け、途中寄席の自分の出番でいったん抜け、再び戻ってサインに応じていたほど。

ですが、300mはあろうかというサインを求める長蛇の列に怖気づいたぼくは、サイン中の一之輔さんのスナップを撮る作戦に変更。
「一之輔さん、すみません写真だけ撮らせていただいてよろしいですか?」
「どーぞ!勝手に撮ってください」
「(iPhoneで3枚撮影)ありがとうございますー」
「どーも!」

謝楽祭 春風亭一之輔さん

とこんな感じで。もうね、腱鞘炎になるんじゃないかと心配になるくらいですが、一之輔さん本人は至って涼しい顔。これがプロ、これぞプロですね。

謝楽祭 春風亭百栄さん

春風亭百栄さんもポーズを付けてファンとのツーショットに応じる茶目っ気ぶり。ぼくも列に並んでサイン中のスナップ写真をもらおうとしたら、ちゃんと目線もくれるではありませんか。もー、うれしいなぁ。ありがとうございます。

謝楽祭 古今亭菊之丞さん

記念に古今亭菊之丞さんとぼく。汗ひとつかかず、スラスラと大勢にサインしてました。サインと写真の礼を言うと「どういたしまして。最後までごゆっくりどうぞ」と。ジェントルマンだなぁ。ありがとうございます。

「落語家は普段気難しい人が多い」と言われていたけど、今はだいぶ変わったのでしょうか。「ファンをがっかりさせない」のはアーティストの大事な要素だと思うけど、この趣向には頭が下がる思い。感謝祭というイベントですが、こちらのほうが感謝したいくらいです。

第3回謝楽祭 柳亭市馬会長の大締め

最後に屋外のステージで柳亭市馬会長が「来年は9月第2日曜日に行います」と早くも明言。林家正蔵副会長の3本締めで16時にお開きとなりました。

この後はお約束の上野広小路・鈴本演芸場へ。落語づくしの1日でした。