文京シビックホール大ホールで開かれた『避難訓練寄席』に行ってきました(2023年2月23日14時30分)。
つる 金原亭駒平
避難訓練 古今亭菊之丞
仲入り
講評 小石川消防署
漫才 ロケット団
幾代餅 古今亭菊之丞
観客皆静かで真剣な訓練
落語公演中に大地震が発生した想定で、実際に観客が避難訓練に参加する形式です。
区の職員さんによる趣旨の説明後に開演。
どこで地震発生の設定にするんだろとぼんやりしてたら、菊之丞さんの一席目、まくらから「さんぼう」に触れている最中に、大地震発生の演出。
観客は座席からさらに屈んで頭上を手や上着で覆いながら地震が止むまで伏せた状態に。
その後、館内で火災が発生したとのシナリオで、区民センター職員(ちゃんと「隊長」とか「避難誘導」とか書かれたビブスを装着)の指示に従いながら、館外へ避難しました。
お子さん連れの方や車椅子、視覚障害の方もいらっしゃる幅広い客層で、訓練はけっこう皆さん真剣。
これが「本番」でできることが大事で、パニクらずに冷静に、火災なら姿勢を低くしてハンカチで口もとを押さえながら逃げるのがポイント(ワタクシ防災士資格取得してるので、この辺りは一家言あります)。
帰りには希望者に防災食ひとり1個が配られるほどで、無料招待の落語会なのに手厚すぎですな。
菊之丞さんの「幾代餅」
一席目のまくらを話し終えて、訓練に入ったところで、頭に座布団を乗せながら高座を下りてった菊之丞さん、おちゃめ。
「幾代餅」は、白酒さんでしか聴いたことがなかった演目。
菊之丞さんは花魁の幾代太夫や女将の演技が特筆だし、廓噺なのに品があるのがいいんですよね。
白酒さんの「幾代餅」は、清蔵(錦絵で見た幾代に惚れ込んでしまい、野田の醤油問屋の若旦那と身分を偽って吉原に行く奉公人)の描写がクレージーで、この点の演者による違いも、毎度興をそそられます。
まとめ
避難訓練寄席、けっこうじゃないですか。
こういう試みはいいね。
菊之丞さんと前座の駒平さんだけでなく、ロケット団まで呼んでの無料招待は大したものだけど、要するに自治体持ち出し。
今年で2度目の開催とのことで、毎年欠かさずやってもらうためにも、ちゃんと納税しないとなぁ。
自分の住んでいるところに。
祝日出勤の区職員の皆さま方、おつかれさまでした。
案内わかりやすかったです。