一昨年から年に一度、落語協会が東京・湯島天神で行っているお祭り「謝楽祭」。
今年2017年で3回目ですが、境内は人・人・人の、すごい熱気でした。
(最新情報)
2021年は9月10日にオンライン開催。
リアル開催はなりませんでしたが、密状態必至の会場=湯島天神であれば、それも仕方なしですね。
【告知第6弾】フライヤーが出来ました。 https://t.co/Ue8nVWLoTT
謝楽祭2021特設サイトhttps://t.co/BCS3CGBHYI pic.twitter.com/ImaHtbXK7N
— 落語協会公式 謝楽祭2021 (@sharakukoushiki) August 23, 2021
2018年の第四回謝楽祭の模様はこちらへ。
この謝楽祭は、落語協会がファンへのおもてなしとして毎年9月に行っている、いわばファン感謝デー。
屋台を出している人はもちろん、ステージの人、すれ違う人……会場の湯島天神はそこらじゅうに噺家や漫才師、色物さんがズラリ。
ファンにはたまらないイベントです。
自宅近所で行われるイベントなので勝手に盛り上がるのですが、誰が来ても(特に落語好きなら)楽しめること間違いなしのイベントです。
ので備忘録的に触れておきます。
謝楽祭の特徴
一般社団法人落語協会のお膝元で年に一度だけ行われる、入場無料(売店や寄席等は別料金)のイベント
落語協会所属の芸人さんによるお祭りです(落語芸術協会、立川流など他の会派の芸人さんは登場しません)。
開始当初の3年前から足を運んでますが、年々訪れる人が増え、もうすっかり知られてしまった感。
芸人さんの準備やもてなしぶりを考えれば、入場料金を取ってもいいんじゃないかなと思うほど。
芸人さんが自ら企画し、屋台の軒先に立つ
飲食あり、ノベルティあり、サービスあり。なんともバラエティに富んだ屋台が並びます。
三遊亭白鳥さんのタロット占いは整理券が配られる人気ぶり。
こちらは漫才コンビ、ホンキートンクの自家製梅酒屋台。
ふたりの写真を撮らせてもらったのですが「写真だけでいいんですか?」(ホンキートンク弾さん)、「写真は別料金になっちゃうんですけど、いいですか?」(ホンキートンク利さん)だって。
時と場所を関係なく、人を笑わせずにいられない芸人のサガを見ましたよ。
こんなときでも反射神経が鋭い! 冴えてるッ。
木戸銭1,000円の単発寄席がある
3部制で、先着順で朝10時から現地湯島天神の梅香殿で発売されます。
2017年の噺家さんと演目はこちらでした。
五街道雲助さん、三遊亭白鳥さん、春風亭一之輔さん。
鈴本は通常興行で2,800円ですから、すごいサービス。
演者の数が異なるので単純比較できませんけど、この豪華さなら、朝早くから行列も辞さない人がいるのも納得です。
謝楽祭のお勧めの楽しみ方
サインも写真撮影も握手もすべてOK!噺家はじめ芸人さんと至近距離で交流できる
まずは湯島天神の本郷寄りの唐門側で発売する「福扇」(2,000円)を買いましょう(空くじなしの景品付き)。
福扇に芸人さんのサインをもらうためです。本部テントで売られている手ぬぐいやサイン帳でも可。
え、サインは要らない?
そうですか、でもせっかく来たんだから、芸人さんに写真撮影や握手をお願いしちゃいましょう。
楽しいですよ。
屋台をひやかして楽しむ
福扇を買ったらとりあえず境内をひと回りして、芸人さん自ら商いしてる屋台を覗いてみましょ。
テレビでもおなじみのあの人この人を見かけたり、すれ違ったりするはずです。
芸人さんは浴衣姿で名札を胸元に掛けてますから、とっさに名前を思い出せなくても大丈夫。
ぜひ声をかけてみてください。
こちらが無礼をしないかぎり、芸人さんはニコニコと応えてくれます。
高座とは違う芸人さんの素顔を見る
芸人の皆さん、なんだか良い意味でオーラが取れていて、くだけた感じになっている。
高座とはまたちょっと違う素顔を垣間見ることができます。
このイベントでビックリするのが、芸人さんたちのサービス精神。
超売れっ子の春風亭一之輔さんは朝からずっとサインし続け、途中寄席の自分の出番でいったん抜け、再び戻ってサインに応じていたほど。
ですが、300mはあろうかというサインを求める長蛇の列に怖気づいたぼくは、サイン中の一之輔さんのスナップを撮る作戦に変更。
「一之輔さん、すみません写真だけ撮らせていただいてよろしいですか?」
「どーぞ!勝手に撮ってください」
「(iPhoneで3枚撮影)ありがとうございますー」
「どーも!」
とこんな感じで。
もうね、腱鞘炎になるんじゃないかと心配になるくらいですが、一之輔さん本人は至って涼しい顔。
これがプロ、これぞプロですね。
春風亭百栄さんもポーズを付けてファンとのツーショットに応じる茶目っ気ぶり。
ぼくも列に並んでサイン中のスナップ写真をもらおうとしたら、ちゃんと目線もくれるではありませんか。
もー、うれしい。ありがとうございます。
古今亭菊之丞さんも汗ひとつかかず、スラスラと大勢にサインしてました。
サインと写真の礼を言うと「どういたしまして。最後までごゆっくりどうぞ」と。
なんてジェントルマンなんだ、ありがとうございます。
「落語家は普段気難しい人が多い」と言われていたけど、今はだいぶ変わったのでしょうか。
「ファンをがっかりさせない」のはアーティストの大事な要素だと思うけど、この趣向には頭が下がる思い。
感謝祭というイベントですが、こちらのほうが感謝したいくらいです。
最後に屋外のステージで柳亭市馬会長が「来年は9月第2日曜日に行います」と早くも明言。
林家正蔵副会長の3本締めで16時にお開き。
この後はお約束の上野広小路・鈴本演芸場へ。落語づくしの1日でした。
(2019年8月20日追記)
第五回謝楽祭が2019年9月8日(日)に湯島天神で開催されましたが、旅行の予定を入れてしまい不参加でした。