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山口晃さん「日本橋南詰盛況乃圖」で、活気に満ちた日本橋の変遷をたどる。

山口晃さん「日本橋南詰盛況乃圖」(日本橋高島屋)

東京メトロ銀座線・日本橋駅B1出口(高島屋方面)に向かう改札を降りて正面。
画家の山口晃さんが手掛けたパブリックアート「日本橋南詰盛況乃圖」(にほんばしみなみづめせいきょうのず/2021)を観に行ってきました。

山口晃画伯といえば、天界から地上を俯瞰した大和絵の手法を用いて、今ある都市や景観を描くアーティスト。
その着想と細緻極まる描き込みで、日本の現代アートシーンにその名を刻す人です。

この作品は山口さんが原画と制作監修を行い、LED内蔵のステンドグラスで日本橋南詰(日本橋一丁目付近)の変遷を再現。
左下には浮世絵でおなじみの日本橋から右上の日本橋高島屋に向かう中央通り、左上から右下に永代通りがクロスする構図です。
冒頭のアイキャッチ写真は一部分ですからね。
全体像は下写真のような感じ、タテに約2メートル、ヨコに約6メートルの作品です。

地下鉄銀座線日本橋駅の「日本橋南詰盛況乃圖」全図

過去と現在を作品に交錯させるのが山口さんのスタイル。
大通りにはクラシックカーや路面電車が走り、林立する建物群を縫うような水路に猪牙舟が行き交う。
日本橋川の上に架かる首都高速。
丸善辺りの大工町(日本橋二丁目)から八重洲に伸びる広小路には、屋台や棒手振りに混じって、チャリに乗る人の姿も。

下写真はまさに日本橋で、右上に輪郭線が描かれているのはコレド日本橋です。
その斜め下のレンガの建物が野村證券本店ですね。
過去と現在を俯瞰するとカオス、ぼくはこのカオスがたまらなく好き。
かつてアゲアゲの商人の街だった日本橋は、今は落ち着いたオフィス街であり、巨大商業施設の街に変貌している。
想像するだけで愉しいんですよ。

山口晃さん「日本橋南詰盛況乃圖」日本橋付近の拡大写真

眺めているだけで現在から昭和、大正、明治、江戸時代まで遡って、日本橋界隈の歴史を見ているような気分にさせてくれます。
こんな写真では正直伝わりませんね。
高島屋や丸善に行くのであれば、この新たな地下鉄のシンボルを見てみてください。
できれば時間をつくって。
浮世絵を立ち止まって鑑賞するのと同じくらい、接近して各コマに見入ってしまうはずですから。

この記事を書いた人

hiroki「酒と共感の日々」

hiroki

Webの中の人|ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート|SMWS会員|訪問したBAR国内外合わせて200軒超|会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(2018年)|ひとり歩き|健全な酒活|ブログは不定期更新2,000記事超(2022年11月現在)|ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性