東京国立博物館東洋館12室・13室で開かれている展覧会『マレーシア・イスラーム美術館精選「イスラーム王朝とムスリムの世界」』に行ってきました(〜2022年2月20日)。
クアラルンプールにあるマレーシア・イスラーム美術館は1万点以上のイスラーム美術品を所有しているそうで、本展ではその一部を展示。
とはいっても展示作品数は200点。
15章からなる展示で、世界各地へと伝播していったイスラム教が、各国の文化とどのように融合していったかがわかるような構成です。
中東はもちろん、ドイツやスペインなどの欧州、インドや中国といったアジアのイスラム美術など、よくぞここまでコレクションしたものです。
書画のような現代絵画に、デコラティブな銃や剣などの武器、豪奢な文具。
あちらの金持ちを指して「アラブの石油王」などと括られがちですが、そんな現代よりもはるか昔から、すげえものを作っていたんだなと実感。
宗教を拠りどころにし、それを形にして、身近に使う。
すべては7世紀の預言者ムハンマドを源と考えると、キリスト教に次いで世界で2番目に信者の多い宗教のスケールに戦慄するものがあります。
最も魅了されたのは、第13章ムガル朝の宝飾品たち。
ネックレス、イヤリング、アームバンド、ノーズリング、髪飾りなど、これでもかのキラッキラ攻撃。
呆然と眺めるより他なく、あまりのきらびやかさに溜息しか出ませんでした。
軽い目眩を覚えるほどの展示の数々。
装飾品好きはぜひお出かけください。