神戸ゆかりの文人の資料を展示する神戸文学館に行ってきました。
横尾忠則現代美術館のすぐ向かいにあり、ちょっと足を運ぶにはうってつけです。
1904年(明治37年)建造で、神戸最古の教会建築であり、関西学院発祥の地でもあります。
戦災で損傷した建物の部分を、史料写真をもとに1993年(平成5年)に工事復元。
この建物だけでもすてきですが、せっかくなので中もぜひ(入場無料、内部は写真・動画の撮影禁止)。
展示室に入ると右側に、ゆかりの作家の資料や原稿、書籍などがガラスケースに。
それらをゆっくり眺めて歩いていると、1時間くらいあっという間です。
それもそのはずで、神戸に居住していた小説家や詩人はけっこういまして。
カトリック夙川教会で洗礼を受けた遠藤周作、東灘区や芦屋市に住んでいた谷崎潤一郎、『神戸・続神戸』でも知られる俳人の西東三鬼あたりが有名ですが。
他にも正岡子規(須磨で一時療養)、今東光(関西学院中学部を諭旨退学)など枚挙にいとまがありません。
個人的には神戸生まれで、21歳にして自ら命を絶った小説家・久坂葉子さんの足跡に引き寄せられました。
が、なぜか田辺聖子さんの展示がないのが不思議といえば不思議。
この日は企画展「終わりと始まりの地 神戸の10年 岡部伊都子展」(〜2021年12月24日)も。
岡部さんをまったく知らなかったのですが、『おむすびの味』は読まねばならない随筆の気がします。
課題図書だな。
神戸文学館のアクセスは、阪急電鉄の王子公園駅から約500メートル。
三宮からも近いのでぜひどうぞ。