8月末、京都中央信用金庫 旧厚生センターで開かれていた「ブライアン・イーノ・アンビエント・キョウト(BRIAN ENO AMBIENT KYOTO)」に行ってきました(2022年6月3日〜同年9月3日)。
会期延長でギリギリセーフ、間に合った。
アンビエント好きにはたまらん展覧会でした。
いや、展覧会というと額縁の中の作品を鑑賞するのがデフォルトですが、イーノの手がける作品は鑑賞者に無の境地を促すように感じさせます。
作品は5つのパート(部屋)に分かれ、座って鑑賞するスタイル。
能動的に見る、聴くというよりは、身を委ねる感じ。
暗闇に身を潜めて、浮流する音と映像を感受するままに。
なかでも長っ尻(20分くらい)してしまったのが、世界初公開で図録にも載っていなかった「Face to Face」という作品。
実在する老若男女21人の顔写真が、徐々に徐々に変化していくもの(下写真、撮影可ですがシャッター音とフラッシュ禁止)。
これにイーノによるアンビエントミュージックが覆い被さります。
イーノの音楽は、本人が言う通り、聴こうと思えば音楽であり、でも無意識でも邪魔にならない。
思いきり二律背反ですが、それを本当に成り立たせてしまうのだからね。
本展についていえば、無意識というわけにはいかず、否応なしに音像影写を味わわせる感じ。
それが心地いい。
ちょっとした瞑想体験でした。
東京でもやってくれないかな。