久しぶりに近所の洋食レストランで昼メシを。
おかずとライスに加えて、食前にコンソメスープ、食後にホットコーヒーが付いてくるセットメニューなんだよね。
食事を終えてさっさと会計しようとしたら、コーヒーが差し出されてびっくり。
「食後にコーヒーが付く」という意識自体が掠れていたんですよ。
外食ランチが当たり前だった90年代は、メシの後に喫茶店に寄ってお茶してたっけ。
いやほんと、そういう時代があったのよ。
ぼくはバブル最末期の就活なので好況の恩恵は受けていないのだけど、学生時代にバイト先でおごってもらったり、社会人になってからも喫茶店で食後の一服はしたりしていました。
外食店で食後のコーヒーを見かけなくなった理由
これはもう推測、想像するしかないのだけど
- 喫茶店の数が減った
- レストランの数が減った
- スタバやタリーズ、セブンイレブンなどテイクアウトコーヒーの台頭
- 給料が上がらずコーヒーどころではない
こんなところじゃないかな。
上記1・2・3ともに提供する側の業態の動向が変化したものですが、実はこれらすべて、4=サービスを享受する側の変化に端を発しているのではないか。
金持ちや、生活に余裕がある人以外は「食後のコーヒー」の概念がいつしか消え去ってしまったのです。
住んでいる東京の狭い視点でしか話せませんが、都内においては商業ビルの建設や相次ぐ再開発によって街場の風景は様変わり。
路面店が激減しているのは確かで、商業施設に入るのは嗜好に応じてセグメントされた、さまざまなジャンルの店。あるいはチェーン店。
外食店自体が多様化し、「食後のコーヒー」のような判で押したようなサービスは機能しなくなったといえます。
食後のコーヒー自体がレトロな、昭和・平成的価値観になってしまったのか。
人が密集する都会ほど顕著な気がします。
都会近郊や地方ではまだ残っているんじゃないかな。
コーヒーひとつでこんな寂しさに気づかされるとは。