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湯島落語会『柳家喬太郎・桃月庵白酒ふたり会』(2024年4月)。

湯島落語会「柳家喬太郎・桃月庵白酒 ふたり会」(2024年4月18日)

近所で開催される落語会、贔屓が二人揃うからには、仕事をサボっても参加です。
ってか、誰が真面目に仕事するかよ。仕事なんかしてる場合じゃないぜ。

牛褒め 桃月庵ぼんぼり
花瓶 桃月庵白酒
お若伊之助 柳家喬太部
仲入り
侵略指南 柳家喬太郎
厩火事 桃月庵白酒

2024(令和6)年4月18日18時開演
湯島天神参集殿

花瓶

郷里への土産物を求める地方の侍が、江戸の古道具屋で売られている尿瓶を、骨董の焼き物と勘違い。侍は5両で買って菊の花を生けるなどしてご満悦だったが、出入りの書店主から「恐れながら、それは尿瓶では」との指摘に憤激。直ちにとって返して古道具屋の主人を斬り捨てようとするも、主人のほうが一枚上手で。

『花瓶』または『しびん』と題される古典落語。多分あまりかける人がおらず、以前聴いたのも白酒さんでした。

古道具屋の符牒「しょんべん」に繋げるまくら。デパートの純金製茶碗の盗難から、怪しい客を通報する業界用語の符牒の話をするブラックなところが、いかにもの白酒さん。

お若伊之助

一中節の師匠で色男の伊之助に恋慕する、生薬屋の一人娘お若。この二人が深い仲になり、百両もの手切れ金が出た。だが、剣術の先生のもとに預けられたお若のもとに、伊之助が夜な夜な通っているようで。

単体で聴けば、春うららかな中での不思議な、SF的な小噺。ですが、喬太郎さんが演じるとサスペンスタッチに。シンとなる会場に、あえて笑いを入れて爆笑を巻き起こし、台無しする喬太郎さん。
計算されていないのに、戦略という「いやらしさ」なくくすぐりを入れるのが怖面白い。
これを見慣れている喬太郎マニアすごいね。

侵略指南

喬太郎さんによる「あくび指南」の改(怪)作。
古典に力を入れたせいか、さっきはつっかえたけど、こっちはスラスラとノリノリ。『お若伊之助』でそれを全く感じさせなかったのがプロ。
この日は喬太郎終わりで退出する人がおらず、ちゃんとトリの白酒を聴いていく人が100%で良かった。

厩火事

痴話喧嘩の愚痴から結局旦那へのノロケを大家に吐き出す女房。最後は愛情のウラを取る妙案を大家から提案される。それを実行したら?

自身の新作でのびのびゴキゲンな2席目の喬太郎さんの後で、やや脱力気味の白酒さん。
トリを取りたがらない(かと言って嫌とも言わない)雲助師匠のことと、自身のまくら。

喬太郎さんでおなかいっぱいなところ、強気な女房が躍動する白酒さんの『厩火事』は、胃薬のように作用するのでした。

このふたりの二人会の連チャン参加はどれくらいいるのかな。
個人的には最高の取り合わせです。

この記事を書いた人

hiroki「酒と共感の日々」

hiroki

Webの中の人|ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート|SMWS会員|訪問したBAR国内外合わせて200軒超|会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(2018年)|ひとり歩き|健全な酒活|ブログは不定期更新2,000記事超(2022年11月現在)|ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性