JALが乗務するパイロットとCAに対し、一定の条件下で事実上の禁酒令を出したという報道、不覚にも笑ってしまいました。
発端は男性機長が滞在先の米ダラスの飲食店やホテルで、ワイン7本、ビール330ミリ缶12~18本程度を同僚と一緒に飲み、しかもホテルで騒ぎを起こしたとか。
飲みたい気持ちはわかる、ヒジョーにわかる。でもやっちゃいかんだろ。ましてや騒ぎで警官まで駆けつけたというから、なかなかだわ。
これを会社が出す事態はかなり重いし、国交省から小言を食らったばかりのJALの危機感も相当です。
JALの服務規定を知らないけど、「たしなむ程度」であれば問題なかったのでは。
「ちょっとだけ」が高じてしまったか、端から大丈夫とタカをくくって大酒を食らったか。
なぜ乗務中の滞在で深酒するかといえば、空き時間があるし、ストレスもあったからかも。
ひと昔前の豪気な気風が尊ばれていた時代なら、武勇伝で済んだだろうけど、今は時代が違います。
問題を起こした機長さんがベテランなら、その辺のアップデートができていなかったともいえます。
健康診断、人間ドックの直前に飲酒するか
この新聞記事を見て「人間ドック受診で制限された時刻の後、食事や飲酒をするか」と自問してみました。
換言すれば「やってはいけないシチュエーションで理性が働くか」ということです。
幸いにして今までその決まりを破ったことはなく、これからもしないでしょう。
自分の健康には体重・体脂肪以外は無関心ですが、正しい診断結果が得られないのはイヤだからね。
何がしかの制約がかかれば、歯止めが利く自制心くらいは残っているようです。
この機長さんは今まで発覚しなかっただけで、もしかすると初犯ではないんじゃないかな。
地上に降りてひと仕事終えての深酒が常態化し、いつしか人の命を預かる感覚が麻痺していた――そんな想像をしてしまいます。
ぼくにとっては、人間ドック前に酒に手を出すのがアルコール依存の赤信号。
依存症が気になる方は、(ぼくも含めて)自分の中にバロメーター(=この場合は警報機)を持っておくといいでしょう。