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J亭スピンオフ企画33 白酒・三三 大手町二人会。

J亭スピンオフ企画33 白酒・三三 大手町二人会

白酒さん、三三さん、一之輔さんが月替わりで出演するJ亭落語会は、ネタの大小にかかわらず意外な噺が聴けることも。
今回もそんな会でした。

百歳万歳 いっ休
万病円 白酒
盃の殿様 三三
仲入り
蝦蟇の油 三三
不動坊 白酒

2024年7月18日19時開演
日経ホール

『万病円』桃月庵白酒

あちこちの店を冷やかしては顰蹙を買うヒマ人の武士が、最後に立ち寄った紙屋でギャフンと言わされる噺。
演題は「万病に効く薬」の意で、これを聞いた武士が紙屋が店内に置いている薬に気づき、病の種類に万もないであろうと指摘する。
あると主張する主人に、ならば算盤を弾くから病気をひとつひとつ挙げていけと因縁をつける武士。
百日咳、四十肩、疝気……と列挙していき、最後は?

白酒さん、毒気と嫌みに満ちた武士をとことんヤなヤツとして演じますが、それだけでなく仕草も。
落語での算盤は演者が扇子で見立てますが、これをチッチと言いながら見せつけるでもなくスピーディにさばくあたりがいい。
この「しつこくない」演じ方にして、上手さがわかるのだから、見事なもんです。

『盃の殿様』柳家三三

三三さんは自身の独演会『月例三三独演』で今年、毎月ネタ下ろし1席(!)というハードルを自らに課しています。
その7月のネタ下ろしが『盃の殿様』で、まさにホヤホヤ。

気鬱を装っては務めを果たさない、さる西国の殿様が、スター花魁・花扇にはまり元気回復。
家来の制止を振り切り吉原に通い詰めるが、いよいよ参勤交代で国許に帰らなければならなくなった殿様は、七合の盃を花扇と酌み交わし別れを惜しむ。
帰ってからも花扇が忘れられない殿様は、俊足の足軽に江戸の花扇に向けて盃を届けさせ、挙げ句は返盃を持って帰るよう命ずる。

三三さんは古典をしっかり演じる印象ですが、この演目では交通手段で今的な切り口を持ってきています。
意外でしたが、これが妙にハマる。
横道に逸れますが、NHK大河ドラマ『太閤記』(1965)の冒頭シーンで新幹線を走らせた吉田直哉演出を想起しました。

高座中のスマホはいいかげんにしてほしい

前座のいっ休さんは、一之輔さんの三番弟子。この日は『百歳万歳』という、余命1年を宣告されながらも100年以上生きた爺ちゃんと孫の話。
ちょっとお目にかからない、数字を織り込むスタイルは、京都大学理学部出身だけあるなぁと。

『盃の殿様』の後半で、スマホの災害警報が鳴る場面があり、三三さんがすかさず巧みに噺に取り入れる場面が。
この日は2席目のまくらで、自身の高座でケータイを鳴らされた秘話(悲話)を。
三三さんは基本この手のハプニングに穏和に対応しますが、長く触れたのは珍しい。思うところはあるのでしょう。

それにしても見苦しい。鳴らした張本人は「てへぺろ」で済むけど、同じ料金で脱力させられる他の客は堪ったもんじゃない。
開演直前と仲入りでスタッフが口を酸っぱくして電源を切るように言っているのに、聞いてないのかね。
三三さんに触れられたことを武勇伝みたいに吹聴してたりして、まさかだけど。

この記事を書いた人

hiroki「酒と共感の日々」

hiroki

Webの中の人|ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート|SMWS会員|訪問したBAR国内外合わせて200軒超|会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(2018年)|ひとり歩き|健全な酒活|ブログは不定期更新2,000記事超(2022年11月現在)|ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性