上野・鈴本演芸場の平成30年正月初席。3日の第三部を観てきました。この日の第三部は五街道雲助さんの代演で春風亭一之輔さんが登場(正月初席では第一部)。白酒、権太楼、小三治、喬太郎、三三という、売れっ子から人間国宝までが入れ代わり立ち代わり高座に上がる、豪華な回となりました。正月ならではの華やかさですね。ネタ帳はこちら。
春風亭一之輔「鮑のし」
桃月庵白酒「茗荷宿」
柳家権太楼「代書屋」
柳家小三治「小言念仏」
柳家喬太郎「擬宝珠(ぎぼし)」
柳家三三「二番煎じ」
実は小三治さんを生で観るのは今回が初めて。聞いていた通り、前座がお茶を座布団の脇に置いたとき、出囃子が鳴ってもなかなか姿を現さないところに、「おおーっ」となりました。
そしてまず、声がいい。失礼を承知で言えば「よく通る声」というか。齢78とは到底思えないハリのある声に驚きました(今の日本人の年齢は3掛けくらいでちょうどいい。噺家は5掛けくらいといったら大げさか)。
「小言念仏」は小三治さんの十八番だそうで、もちろん大笑いなのですが、どこかかっこよさもあるんです。それは演じ手の雰囲気がなすものなのでしょうね。生で観られてよかったです。
公演中ぼくの後ろの席にいた男性2人連れのお一方が、こんな話をしてました。「小三治さん、たぶん『小言念仏』をやると思う」。果たしてその通りになったからびっくり。小三治さんは自分がトリでないときは『小言念仏』をかけると決めているのでしょうか。誰か教えてほしいなぁ。