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弘前と青森の夜

実に20年ぶりに青森県の一部を旅行してきました。
初日は新青森で県立美術館を回ってから、約30Km離れた弘前に移動。2日目は金木から青森市内へ、3日目は市内をぶらぶら。その辺りは別の記事で後日。

初日、弘前の夜はどうしよか、と事前に調べていたBARに。
その「老舗」は結局どうにもピンと来なくて1杯で御免。
初めて伺ったBARでもたいていは2〜3杯はいただくも、ササッと長っ尻せず終えます。が、1杯で辞去するのはほぼないことで、自分の行動に自分が驚きました。

だって、ギムレットをお願いして、バーテンダーに「できるかな?」と返されるとは予想だにしなかったんだもん。初会の店とはいえ面食らいました。

ジンを切らしているのかとギョッとしてしまい、咄嗟に「ではサイドカーで」とお願いするも、深い嘆息をつかれてしまった。あらら、レモンを絞るのが嫌だった? 無害な客を装っていたつもりだけど、何か癇に障ったのかな。

ぼくのほかにお客さんはひとり。混んでいるわけではなかったので、いけすかないヤツは追い出したかったんかな。ならば一見お断りと書いといてほしいw

でもこういうときに運を回復するのが自分でして。
1軒目から歩くこと5分、えいやと扉を開けた鍛冶町のBARがナイスなところで。
女性バーテンダーとご常連を脇目に静かにグラスを傾けていたのですが、お帰りになった後で、多少の会話を。

弘前といえば夜は「鍛冶町(かじまち)」だそう。店のある通りはBARやスナックなどがあって、若い人は一本隔てた表通りに行きますね、などと教えていただく。

2日目は青森市内に投宿し、駅からほど近いBARに伺ったのですが、店内を見渡す限り一人客は自分のみ。そんなんですからやっぱりスタッフが話しかけてくれて、あれやこれや。

青森で繁華街といえば本町だそうで、青森駅からは徒歩で20分くらい。「うちは本町まで行かれない方の受け皿になっています」と。

伺った弘前の店は新規が7割、青森の店も新規がかなりの割合とのことで、案外ご常連の方ばかりではない。常連より新規の人が多いのは、弘前では大学の学会が、青森はビジネスの出張や旅行者の需要が増えているからとか。

ゆえに、桜とかねぶたとか以外の時期に来る、ぼくのようなフォリナーはBARの方々にとって不思議らしい。
「なんで今?」と問われるけど(どこへ行っても聞かれる)、来たかったからとしか答えようがない。

ただ、少し考えて「われわれの自慢を一度は見てってよ」って心持ちなんだろうと気づくに至りました。
これは特段の名物行事に慣れ親しんでいない東京在住の人間にはわからんことで、とても新鮮。住んでるところに愛があるって素晴らしいですよ。

いずれの店も、桜かねぶたの時期にまたいずれと告げて笑顔で辞去したのでした。

この記事を書いた人

hiroki「酒と共感の日々」

hiroki

Webの中の人|ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート|SMWS会員|訪問したBAR国内外合わせて200軒超|会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(2018年)|ひとり歩き|健全な酒活|ブログは不定期更新2,000記事超(2022年11月現在)|ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性