久しぶりに「まずい外食店」に入ってしまった話。
先日、都内で上演された舞台を観る前に、少し遅めのランチをと某ハンバーグ店で鉄板のハンバーグをいただいたのですが。
「まずい」以前に、肉のテイをなしていない。
ジュージューな感じで出してきて、肉を半分に切ってくれるのはいいのだけど、食べている先から粉々になる肉は初めてで。
ソースをいくらかけても味がしない。味が大量の油に負けてしまっている。
なんというか。まずいものを食べさせられた怒りよりも、虚脱感に見舞われた食後。
税抜2,260円取れるレベルにはほど遠いのですが、調べてみたら東京と千葉の商業施設ビル内に計4店も出してるじゃん。驚きだわ。
支持者がいるってことか……。とはいえGoogleの口コミを覗くと酷評が目立っているので、入ったお客さんは思うところあるようです。
会計のレジでさらに驚くことが
ため息まじりにレジで伝票を出すと、メニューを説明してくれたおにいさんが、「お味のほうはいかがでしたか?」と満面の笑みで聞いてくるではありませんか。
思わず「エッ!」と声を上げそうになりましたよ。いい度胸してんなぁオイ。
3秒ほど絶句した後、ようやく「……あ、あぁ、うまかったよ」と答えるので精いっぱい。
「ありがとうございます! よかったです!」と満足げな笑みを向けてきたあたり、どうやら俺のウソはバレなかった様子。
呆気にとられるばかりですな。
ねぇねぇ、こういうときって、小言を言うべき? 説教までしなくても正直に言うべき?
いたずらに波風立てたくないから方便だよね。
「自分のことは自分がいちばんわかっていない」と言われますが、第三者に喝を入れてもらわないとアカンレベルだぜ。
これは仮説ですが、まずいメシを出す店が改善されないのは、スタッフの間で正常性バイアスが働いているからだろうね。
自分たちで試食したうえで、多少の違和感があったとしても、自分たちが出すものは「間違っていない。大丈夫」と見過ごしてしまう。
曲がりなりにも単発でお客さんが来れば、なおさらね。
だから「お味はどう?」なんて臆面もなく聞ける。まったく不幸なことです。
わりと怒りがちな自分ですが、本件については本当に怒りはなく、ただただシュンとしてしまっています。
書こうか書くまいか迷っていたけど、これも教訓ということで。お目汚し失礼。