アイラ島最古の蒸溜所として名高い、そして現在はビームサントリーが所有するボウモア。その新たな定番品として2018年5月にリリースされた、ノンエイジのボウモアを試してみました。
ボウモア ナンバーワン
- 香り…甘く穏やか。麦芽、ココア。奥のほうに粘土。
- 味…ミディアムライトでやや甘め。ダークチョコレート、ビスコ。中盤でからし醤油、後口も甘さ主体。
- 総評…ピート感も華やかさもない、どんよりくぐもったボウモア。これはこれで意外性があって良い。
- 次に飲むのは?…カリラ17y アンピーテッド カスクストレングス
@カドヤ黒門町スタンド
ナンバーワンとはボウモア第一のウエアハウス(熟成庫)に由来しているそう。ファーストフィルのバーボンカスクの原酒だけで熟成。そのせいか、クセがほとんどない。良くも悪くも没個性な優等生。ややライト寄りで若々しく、素直な印象です。
このいわく言い難しなフラットさが、ボウモアの名からすれば意外性とも捉えられるからブランドイメージって大きい。アイラ初挑戦者向けかなぁと思ったけど、そんな人がこれがアイラのスタンダードかという第一印象を持ったら、良くない気がします。
いかにもアイラ島のウイスキーという、ソリッドな個性を求める人は拍子抜けするかも。しかし、これほど飲みやすいアイラウイスキーはそうお目にかかれないのも確か。
ラガヴーリンのような、どっしりした煙いウイスキーこそアイラのシングルモルトというファンは多いでしょう。かく言う僕もそう。ゆえにこのボウモア ナンバーワンのような優等生には面食らってしまうのです。今後市場がどう評価するか、見守りたいと思います。