落語協会のイベント「謝楽祭」の後、東京藝術大学の学祭「藝祭」の最終日に行ってきました(2018年9月7日~9月9日)。夕方にようやく足を運べたので、大学構内の展示を見ることができず(残念!)。ですが、上野の山で展開されていた「藝祭アートマーケット」は楽しむことができました。
今年は107つの店が出ていました。アクセサリーや雑貨を中心に、お値段は数千円から1万円台までが大半を占めていた気がします。当たり前といえば当たり前ですが、そのほとんどが女子向け。「お!」と手に取ったリングも、メンズは小指になっちゃう。ピンキーリング、しないからなぁ。
「謝楽祭」で、三遊亭天どんさんに似顔絵を描いてもらった勢いで(?)、このアートマーケットでも似顔絵を描いてくれるという学生を見つけ、描いてもらいました。
「不細工に描きますけど、いいですか?」と伝えられ、もちろんOK。造作のあるほうがイヤだよね。というわけで、待つこと10分、世間話などしながらスラスラと見事に写実的な絵を描いてくれました。そこにいたのは、紛れもなく僕自身。彫刻科の川口さん、ありがとう。卒業作品展も観に行きますね。
学内に向かう途中、復活した藝大アートプラザへ。これはうれしいのだけど、だいぶ以前と中の様子が違う。以前は雑貨やアクセサリー、カトラリーなどが陳列販売されていましたが、なんというか、高級路線に舵を切っている感じです。なかでも端に展示されていながらもひときわ目を引いたのが、藝大OGのガラス工芸作家・山本真衣さんの50万円というプライスの作品。一目でその価値ありとわかる美しい作品です。山本さんには以前のようにでっかいガラスの指輪も作ってほしいものです。
アートプラザを覗いた後は、音楽学部のほうから美術学部へと徘徊し、鎮座する名物の御輿を見物。学生さんがポーズを撮ってくれました。
藝大はそこかしこにアートなギミックが。学生さんがゲリラ的に即興で演奏したり、美声を聴かせてくれたりで、こういう機会ならでは。素晴らしく楽しい! ……んですけど、こういう投げ銭をいただけそうなものが俺はないなーと思い出してしまい、なんだか少しショボンとしてしまう。美術学部ではTシャツ姿の会田誠画伯とすれちがい、ちょっとうれしくなりました。そう、ここは藝大です。来年はもう少しきちんと見て、楽しみたいなぁ。
才能ある人は大好き。それが若い人となれば、なおさらです。自分には欠片もないものを、この学生たちは持っている。それだけでささやかでも応援したくなるんです。生まれ変わるんなら藝大生になりたいなと真面目に思いながら、上野の山を下りました。