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どこでも、誰の身にも危険は起こりうる。

たいへん勉強になる記事でツイートしたところ、リツイートやいいねをしてくれる人が何人かいたので、覚え書きにここでも触れておきたい。

安田純平さんについては、失礼ながらよく知らない。単身(大手メディアに属さず)戦地取材しているというだけでも、たいへんな勇気と使命感を持っている方なのではと想像する。

この人に対する「売名」という批判を目にしたが、なんだそりゃ。リスクを背負ってやりたいことをやっている人が羨ましいだけでしょ。

誰のためにって、突き詰めれば自分のためであるのは当たり前のことで、それはジャーナリストという仕事だけでなく、あらゆる仕事について言えること。功成り名を遂げたい思いは、多少はともかく誰にだってあるでしょう。「ないよ」という人? 清廉潔白で結構ですな。

この一件について思うのは、当事者・関係者以外の外野による好き勝手な論調があまりに多いこと。事情を知り得ない人間が、自己責任だとか税金や身代金がどうだとか、安易に口にしないほうがいい。

特に自己責任という人。そういう人に聞きたいけど、海外で自分の身に何か起こったら自力で解決できますか? 海外を旅するとき、出張や留学をするとき。渡航先で自分の身に何も起こらない保証はない。

繰り返しますが、行き先が中東やアフリカの危険地域でないから大丈夫とは限らない。外務省の危険情報でレベル4(退避勧告)だろうとレベル1だろうと、同じこと。海外安全情報のサイトで「白」(危険情報が未発出)の国・地域だって、現地での行動には十分注意するのが普通でしょ。

もし捕らえられ、死の危険にさらされたら、運命を受け入れる? 命乞いなどしない? 上等な気構えですが、ことはそう単純じゃないよね。

まず当事者である、あなたの身内が黙っていない。あらゆる手を尽くして救出してほしいと訴えるでしょう。訴える先はどこか、最終的には国だ。

捕らえる、誘拐するほうだって、何らかの目的があるわけで。人質の命と引き換えに最高レベルの見返りが期待できる相手国の中枢が交渉相手になる。

何が言いたいかって、要するに「誰の身(自分の身)にも起こりうることを想像せずに、安易に自己責任を唱えるな」っこと。

確かに、一昔前のようにジャーナリストがテロリストのところに乗り込んで、その頭目にインタビューするというような手法はもう通用しなくなったといえるでしょう。テロリストがネットで自分の主張を簡単に流布できる時代だから。だから危険を侵して現地を取材するジャーナリストが狙われやすいのは当然の成り行きでしょう。

けど、どうしても行きたい、行かねばという人を止められますか。ぼくが身内なら当然止めますが、説得が困難なくらい気持ちが上回るなら、止められるかどうか分かりません。

そういう想像をせず、軽々に人を罵らないでほしいな。

この記事を書いた人

hiroki「酒と共感の日々」

hiroki

Webの中の人|ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート|SMWS会員|訪問したBAR国内外合わせて200軒超|会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(2018年)|ひとり歩き|健全な酒活|ブログは不定期更新2,000記事超(2022年11月現在)|ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性