サントリー季(TOKI)【詳細レビュー】知らない人は損・これが海外向けなんてズルイ

サントリー TOKI

角瓶、オールド、ローヤルなど、おなじみサントリーのブレンデッドウイスキー。
サントリーの季(TOKI)というブレンデッドウイスキーをためしてみました。

季節の「季」の字で、「トキ」と読ませます。おや、見かけないねというあなたはスルドイ。この「季」は、北米と英国市場でのみ展開され、日本では未発売(海外向け)。逆輸入ウイスキーなんです。

というわけでテイスティング。

サントリーウイスキー 季(TOKI)

項目 詳細
香り 尖らず控えめでもなく。ほのかにスペアミント。サクマ式ドロップス。若干パフューミーで溶剤っぽさも。ほどけてコーンポタージュ。時間経つとバタークリーム。
ライトボディ。アタックで一瞬唐辛子。海苔茶漬け、こんぺいとう。余韻はドライで短い。
総評 軽くて穏やか、だが面白い。いい意味で「これがサントリーウイスキーか!」と裏切られる。

@カドヤ黒門町スタンド

サントリー季 TOKI

口に含んだ瞬間、サントリーっぽくない!というインパクト。この後引かない感じがかえって良い。山崎のエステリー感、白州の新緑感を予想していると、いい意味で裏切られます。山崎、白州といったシングルモルトとも角瓶とも全く異なる個性のブレンデッドウイスキーです。

ただ、飲みやすさが立っている一方で、グレーンというかアルコールっぽさ、フスマ、穀物っぽさが表れています。ビームサントリー社のプレスリリース(英語 ※リンク切れにより2019年5月30日にリンク削除しました)によると、サントリーの4代目チーフブレンダーの福與伸二さんが手掛け、 同社のシングルモルト「白州」をキーモルトに、シングルグレーン「知多」とシングルモルト「山崎」をブレンドしているそう。

公式サイト(英語)を覗いてみると、ハイボールで売りたいのは明確。「角ハイ」で一躍ハイボールブームが巻き起こったように、この「季」を起爆剤に、英米で同じようなムーブメントを起こしたいのかも。

でもなぁ、ちょっと日本にいる日本人としては複雑な気分。サントリーに限らずジャパニーズウイスキーは原酒不足といわれているけど、海外市場向けに出されてしまっては、そりゃ足らなくなるわけだ。

上記プレスリリースによれば、カナダでの販売価格は約40ドル(2016年7月)。今のレートで換算して日本円で約4,500円か。今現在いくらになっているか知りたいところ。シングルモルトがお高くなっている今、サントリーの3本柱ブレンドをこのお値段で買えるなら、お得ってことなのでしょうか。

ウイスキー飲みの懐は、どこの国に行っても寒そうです。

しかし! この「季」は昨今のウイスキーの急激な値上げ攻勢とは無縁で、上記価格を維持しています。
リンクに至っては、商品本体価格で3,960円で、これに送料が上乗せされて下記値段なわけです。
正直ジャパニーズウイスキーがこの値段で楽しめるのは、大げさでなく「奇跡」以外何者でもないです。

その辺の酒販店やスーパーではまず見かけないウイスキー、この機会にぜひ楽しんでみてください。
父の日のプレゼントにぜひどうぞ。 

サントリー ウイスキー 季(TOKI) ブレンデッド ジャパニーズ ウイスキー 43度 箱なし 700ml 逆輸入

価格:4,465円
(2023/4/8 16:49時点)
感想(2件)

スペックについて

項目 詳細
商品名 サントリーウイスキー 季(TOKI)
タイプ ブレンデッド ジャパニーズ ウイスキー
度数 43度
容量 700ml
状態 箱なし
販売地域 北米、英国(日本未発売)
価格 逆輸入価格: 4,465円 (2023/4/8 16:49時点)
香り スペアミント、サクマ式ドロップス、パフューミー、溶剤っぽさ、コーンポタージュ、バタークリーム
ライトボディ、唐辛子、海苔茶漬け、こんぺいとう、余韻はドライで短い
総評 軽くて穏やか、だが面白い、サントリーのシングルモルトとは異なる個性
作成者 福與伸二(4代目チーフブレンダー)
ブレンド内容 キーモルト:白州、シングルグレーン:知多、シングルモルト:山崎

この記事を書いた人

hiroki「酒と共感の日々」

hiroki

Webの中の人|ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート|SMWS会員|訪問したBAR国内外合わせて200軒超|会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(2018年)|ひとり歩き|健全な酒活|ブログは不定期更新2,000記事超(2022年11月現在)|ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性