竹鶴政孝をスコットランドに送り出した男、岩井喜一郎。その名を冠した「岩井」というウイスキー、好きなんです。あんまり見かけないのですが、ジャパニーズウイスキーでいちばんコスパがいいのではと思うくらい。軽井沢に出かけた際、スーパーマーケットや酒屋さんで大量に置いてある光景に、おひざ元ならではの強みを感じ、羨望せずにいられませんでした。
その岩井さんが顧問を務めていた本坊酒造マルス信州蒸溜所が再開してから、もう7年も経つんですね。年1回のリリースの企画もの、今年の「シングルモルト駒ヶ岳 リミテッドエディション2018」は、バーボン樽とアメリカンホワイトオーク樽で3年以上熟成させた原酒がベースだそう。
シングルモルト駒ヶ岳 エディション2018
- 香り…やや主張あり。樹液。ブドウ。削り節。ホイップクリーム。
- 味…ミドルボディ。優しい。卵白。かつおダシ。ハチミツ、後口は甘めの塩キャラメル。
- 総評…優しく飲みやすいながら、多彩な表情を見せるジャパニーズ。プレーンのビスケットなど茶菓子の供に。
- 次に飲むのは?…ザ・グレンリヴェット ナデューラ
@カドヤ黒門町スタンド
どこか素朴な味わいのシングルモルト。鋭利さのかけらもなく、やさしさに癒されます。「駒ヶ岳」にせよブレンデッドの「ラッキーキャット」にせよ、飲んだ瞬間「あぁ」と分かる特徴があるマルスブランド。その中でも、この2018年版は限定にしておくのはいかにも惜しい。定番品にしてほしいくらい、個人的には好評価です。
もっとも、鹿児島のマルス津貫蒸留所にも注目しています。五輪イヤーに3年物のリリースを期待したいところ。ワクワクしますね。