『真田丸』(2016年)以来、楽しくNHK大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』を見ています。ブルーレイレコーダーに録って視聴しては消し。毎週欠かさず、これを繰り返してます。
2月17日放送の第7回の視聴率は9.5%(ビデオリサーチ関東地区調べ)と、ついに一桁に落ち込んでしまったそうで。早くも打ち切りやら見直しやらといった噂がありますが、はっきり言って中途半端なテコ入れはやめてほしい。
なぜ、低視聴率なのかは簡単に想像できます。まるで少女漫画のように時代を行き来したり、ビートたけしさん演じる古今亭志ん生が狂言回しのように出てきたり、構成が突飛なんですよね。
「突飛」と言いましたが、映画『パルプ・フィクション』(1994年米/クエンティン・タランティーノ監督)が理解できれば大丈夫、ってくらいなもんですよ。この映画も時系列をあえて崩したストーリー展開で、複数のキャラクターが縦横無尽に登場する脚本の冴えが素晴らしかった。
とはいえ歴代の大河ドラマファンの、保守的でお年を召した方には、この辺がおそらくボトルネックなんじゃないかと思います。で、テレビなど見ない若い人は見ないまま。そりゃ視聴率は低空飛行にもなりますよね。
この斬新さこそ、新時代の大河ドラマと声を大にして言いたいくらいです。いつの時代も新しいことをやるときは、理解を得るのが難しいもの。おそらくスタッフはドラマ史に名を刻むくらいのことをやってます。脚本の宮藤官九郎さんと大人計画のファンしか見ないなんて、もったいないですぜ。
とまぁ、褒めすぎの感もありますが。これくらい称えないと、変に構成を変えるとかリニューアルとか愚行に走られてしまいそうですからね。
制作陣のみなさん、キャストのみなさん。外野の騒音に惑わされるなかれ。このまま年末まで突っ走ってください。楽しみに見てますよ。